ダリア (天竺牡丹)
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プロフィール
キク科ダリア属の多年草で、学名は Dahlia hybrida。
メキシコおよびグアテマラが原産地で、冷涼な気候の山地に自生しています。ヨーロッパに初めてもたらされたのは18世紀、スウェーデンの植物学者アンドレアス・ダール(Andreas Dahl)に因んで名づけられました。ナポレオンの皇后ジョセフィーヌの庭園で育てられたといいます。和名では「てんじくぼたん(天竺牡丹)」と呼ばれます。
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系統・品種と用途
「ダリア」は、現在では改良がたいへんに進んでいて、色やかたちのいずれにおいても多彩な品種があります。また塊根の分球や挿し芽で増やす「栄養系品種」と、タネで増やす「実生系品種」とに分けられます。ただどの品種も実生で栽培でき、蒔いた年に花が咲きます。
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栽培のポイント
「ダリア」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
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気候区分
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作業
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1
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2
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3
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8
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10
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11
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12
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温暖地 |
種まき |
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植えつけ |
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花期 |
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気候区分
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まきどき (春|秋)
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収穫時期 (春|秋)
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寒 地 |
04/下〜06/下 |
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08/上〜10/下 |
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寒冷地 |
04/中〜06/下 |
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07/下〜11/上 |
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温暖地 |
04/上〜06/中 |
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07/中〜11/中 |
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暖 地 |
03/中〜06/上 |
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07/上〜11/下 |
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ご注意
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発芽温度は10〜35℃、生育温度は10〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。
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℃
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152025
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発芽適温
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15-20
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生育適温
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15-25
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栽培のポイント
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日当たりの良い場所を好みます。暑さに弱いので、真夏には成長が止まります。また過湿にも乾燥にも弱いので注意か必要です。
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pH
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5.06.07.0
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土壌酸度
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6.5-7.0
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栽培のポイント
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水はけのよい、ほとんど中性の土壌を好みます。酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
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6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
栽培間隔
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1-(2)
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栽培のポイント
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多年草ですが、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
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栽培のステップ
「ダリア」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。
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ステップ
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内容
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種まき・育苗
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(1) 連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、タネを2〜3粒ずつ蒔きます。覆土は5ミリくらい掛け、乾かないように新聞紙などで被います。
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(2) 発芽したら間引き、本葉が2〜3枚のころに1本立ちにします。連結ポットのときは、本葉が2〜3枚のころ、3号ポットに鉢上げして育苗します。
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植えつけ
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(1) 本葉が6〜8枚くらいになったころ、日当たりと水はけのよい場所に、30〜50センチの間隔で植えつけます。鉢植えでは、6〜8号鉢に1株が目安です。
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(2) 庭植えの場合は、植え付けの2週間以上前に、1平方メートルあたり苦土石灰100g、完熟堆肥5kg、有機配合肥料50gなどをすき込んでおきます。鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものを用土とします。
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生育管理
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(1) 真夏をのぞいた生育期に、有機固形肥料または液肥を追加として施します。
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(2) 大輪種は一本立ち、中・小輪種は低く仕立てます。摘芯するときは、草丈が10〜15センチになったら行います。
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(3) 土が乾いてきたら、たっぷりと水やりをしますが、乾き気味に管理します。過湿にも乾燥にも弱いので、注意が必要です。
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(4) 耐暑性があまりないので、真夏は株元に敷わらなどをして、地温の上昇を防ぎます。
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(5) 花が終わったころ、下から2〜3節残して切り戻します。茎が中空なので、節のすぐ上で切り、水がたまらないようにします。
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おもな病害虫
「ダリア」には、アブラムシやハダニがよくつき、灰色かび病なども発生します。
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病害虫名
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症状
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対策
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アブラムシ類
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体長2〜4ミリの小さな虫が、新芽や茎に群がって汁を吸います。
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パイベニカ乳剤やオレート液剤などの殺虫剤を散布します。小面積の散布には、スプレータイプが手軽です。
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ハダニ類
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葉の裏に寄生して汁を吸います。被害が進むと白っぽく絣(かすり)状になります。
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テルスタースプレーやパイベニカスプレー、園芸用でんぷんスプレーなどの殺虫剤を散布します。
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灰色かび病
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低温多湿時に発生します。花やつぼみ、茎葉などに灰色のかびが生えます。
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繁殖力が強いので、早めに発生した部位を取り除き、焼却します。そのあとベンレート水和剤やトップジンMゾル、ダコニール1000などを散布します。
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ウイルス病
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モザイクウイルスが主な病原体で、新しい葉に、モザイク模様や糸葉症状がでます。
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薬剤では治療することができないので、株を抜き取り、焼却処分します。
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立ち枯れ病
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根や地際部が、病原菌に侵されて生育が悪くなり、やがて立ち枯れます。
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薬剤による防除ができないので、発生した株は抜き取って焼却処分にします。
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「ダリア」のQ&A
Q1:「ダリア」が夏になって成長が悪くなりました。
A1:「ダリア」は高温期には成長が衰えて、よい花が咲きにくくなります。気温が下がってくると回復して、また美しい花が咲きます。対応としては、夏の終わりころに株を半分くらいに切り詰めて、追肥をしてください。
Q2:「ダリア」のつぼみがなかなか咲きません。
A2:「ダリア」の伸びてきたつぼみが、なかなか大きくならず咲かないのは、チャノホコリダニの被害が考えられます。夏から秋に発生して、葉や花、つぼみに寄生します。被害にあったつぼみは成長しないで、やがて枯れてしまいます。被害にあった花やつぼみは取り除いて、殺ダニ剤で防除します。
Q3:「ダリア」はタネからでも球根ができますか。
A3:「ダリア」はタネから育ても、秋には球根ができます。この球根を霜が降りる前に堀上げ、凍らない場所で冬越しさせます。春に植えつけますが、分球するときは、新芽がひとつ以上つくように分けるようにします。
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画像提供:ボタニックガーデン イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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