ひなぎく(雛菊)
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プロフィール
キク科ヒナギク属の多年草で、学名は Bellis perennis。
ヨーロッパおよび地中海沿岸が原産です。春の花壇には欠かせない可憐な花です。属名の「ベリス(Bellis)」は、ラテン語で「可愛らしい」を意味します。多くの品種があり、花は赤色や赤紫色、ピンク色、白色など多彩です。多年草ですが、わが国では夏越しが難しく、秋播きの一年草になっています。
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系統・品種と用途
「ひなぎく」は、もともと一重の白色の花でしたが、改良が進んだ結果、さまざまな花色や花形のものが作出されています。
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栽培のポイント
「ひなぎく」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
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気候区分
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作業
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1
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2
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3
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4
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5
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6
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7
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8
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9
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10
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11
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12
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温暖地 |
種まき |
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植えつけ |
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花期 |
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気候区分
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まきどき (春|秋)
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開花時期 (春|秋)
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寒 地 |
03/中〜04/下 |
08/中〜09/下 |
06/上〜07/下 |
04/上〜06/下 |
寒冷地 |
03/上〜04/中 |
08/中〜10/上 |
05/下〜07/中 |
03/下〜06/中 |
温暖地 |
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08/下〜10/中 |
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02/中〜05/下 |
暖 地 |
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09/上〜10/下 |
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01/上〜05/中 |
ご注意
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発芽温度は10〜25℃、生育温度は5〜25℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。
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℃
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152025
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発芽適温
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15-20
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生育適温
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10-20
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栽培のポイント
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日当たりの良い場所で、十分に日光をあてて栽培してください。
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pH
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5.06.07.0
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土壌酸度
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5.5-7.0
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栽培のポイント
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水はけのよい、弱酸性に近い中性を好みます。酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
栽培間隔
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0-(1)
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栽培のポイント
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顕著な連作障害はでませんが、連作を続けると生育が不良になってきます。できるだけ休栽したほうがいいでしょう。
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栽培のステップ
「ひなぎく」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。
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ステップ
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内容
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種まき・育苗
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(1) 連結ポットや育苗箱にタネまき用土を入れ、ばらまきします。好光性のため、覆土はごく薄く掛けます。
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(2) 発芽したら間引きをして、本葉が2〜3枚のころに3号ポットに植え替えて育苗します。
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植えつけ
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(1) 庭植えの場合は、1平方メートルあたり完熟堆肥3kgと苦土石灰100g、有機配合肥料50gなどをすき込みます。
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(2) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒5に腐葉土4、完熟堆肥1の割合で混ぜたものに緩効性肥料を加えて用土とします。
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(3) 本葉が7〜10枚くらいになったら、日当たりと水はけのよい場所に、株間15〜20センチで植えつけます。鉢植えでは、6号鉢に1株が目安です。
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生育管理
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(1) 春先から、1か月に1回くらい有機固形肥料を施すか、1週間に1回液肥を与えます。
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(2) 土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えます。乾燥させすぎないように注意してください。
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(3) 寒さには強いですが、寒地では霜よけして冬越ししてください。
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(4) 咲き終わった花は、花茎ごと摘み取るようにします。
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おもな病害虫
「ひなぎく」にはあまり病虫害がありませんが、暖かくなるとアブラムシがつきます。
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病害虫名
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症状
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対策
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アブラムシ類
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体長2〜4ミリの小さな虫が、新芽や茎に群がって汁を吸います。
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パイベニカ乳剤やオレート液剤などの殺虫剤を散布します。小面積の散布には、スプレータイプが手軽です。他の害虫も多いので、オルトラン粒剤を散布して、予防することも効果的です。
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「デージー」のQ&A
Q1:「デージー」の八重咲きが一重になりました。
A1:「デージー」の八重咲き種が、一重咲きになるのは、極端な高温や肥料切れによって発生します。
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写真提供: 「ボタニックガーデン」 イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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