ガザニア (勲章菊)

    プロフィール

  キク科ガザニア属の常緑多年草で、学名は Gazania sp.(属の総称)。
  南アフリカが原産です。高さは30センチほどになり、長い根生葉を叢生します。5月から10月ごろ、花柄を伸ばして黄橙色の頭花を咲かせます。舌状花の基部は黒褐色で白い目が入ります。花は日差しがあるときに開き、夜間や曇の日は閉じています。
  系統・品種と用途

  園芸品種も多く作出され、花色も黄色やオレンジ色、白色、ピンク色などと豊富です。和名では「くんしょうぎく(勲章菊)」と呼ばれます。花壇のボーダーやコンテナには最適の多年草です。
  栽培のポイント

  「ガザニア」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

植えつけ

(S)

(F)

花期

(S)

(F)


気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 04/上〜05/上   08/上〜09/下  
寒冷地 03/下〜04/下 09/上〜10/上 07/下〜10/上 05/上〜10/上
温暖地 03/中〜04/中 09/中〜10/中 07/中〜10/中 04/下〜10/中
暖 地 03/上〜04/上 09/下〜10/下 07/上〜10/下 04/中〜10/下

ご注意

  発芽温度は15〜25℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-20

生育適温

15-25

栽培のポイント

  日当たりのよい場所を好みます。また乾燥気味を好むので、水のやり過ぎに注意してください。暑さには強く、耐寒性も多少あります。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.5-7.5

栽培のポイント

  水はけのよい、弱酸性から中性の土壌を好みます。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

栽培間隔

1-(2)


栽培のポイント

  多年草ですが、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「ガザニア」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、タネを2〜3粒ずつ蒔きます。嫌光性種子なので、覆土は5ミリほど掛けます。










(2) 発芽したら間引きして、本葉が2〜3枚のころに1本立ちにします。連結ポットのときは、本葉が4〜5枚のころに3号ポットに鉢上げし、育苗します。

植えつけ

(1) 庭植えの場合は、1平方メートルあたり完熟堆肥5kgと苦土石灰100g、有機配合肥料50gなどをすき込みます。




(2) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに、緩効性肥料を加えた用土とします。

(3) 株が大きく成長し、ポットに根が回る前に、日当たりと水はけのよい場所に、25〜40センチの間隔で植えつけます。鉢植えでは、6号鉢に1株が目安です。




(4) 秋まきのときは、一回り大きなポットに入れ替え、暖かな場所で越冬させて、春に定植します。

生育管理

(1) 乾燥気味を好むので、水のやり過ぎないようにしてください。










(2) 耐寒性がやや弱いので、霜よけをして冬越しさせます。

(3) 鉢植えの場合は、底から根が出てきたら3月下旬から5月に植え替えします。
  おもな病害虫

  「ガザニア」には、アブラムシやハダニがよくつきます。

病害虫名

症状
対策

アブラムシ類

  体長2〜4ミリの小さな虫が、新芽や茎に群がって汁を吸います。

  パイベニカ乳剤やオレート液剤などの殺虫剤を散布します。小面積の散布には、スプレータイプが手軽です。

ハダニ類

  葉の裏に寄生して汁を吸います。被害が進むと白っぽく絣(かすり)状になります。

  テルスタースプレーやパイベニカスプレー、園芸用でんぷんスプレーなどの殺虫剤を散布します。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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