ひゃくにちそう(百日草)
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プロフィール
キク科ヒャクニチソウ属の一年草で、学名は Zinnia elegans。
メキシコ原産で、観賞用として花壇などによく栽培されています。高さ10〜90センチになり、葉は長卵形で対生し茎を抱きます。夏から秋にかけて、枝の先端に大きな頭花を咲かせます。開花期間が長いので百日草と名づけられました。花の色と花形はきわめて多彩です。
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系統・品種と用途
ヒャクニチソウ属は、メキシコを中心に20種ほどが分布していますが、園芸用に利用されているのはおもに3種です。古くから栽培されている「ひゃくにちそう(Zinnia elegans)」や「ほそばひゃくにちそう(Zinnia angustifolia)」、それに黄色と褐色の覆輪の「メキシコひゃくにちそう(Zinnia haageana)」があり、交配種も数多く作出されています。
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栽培のポイント
「ひゃくにちそう」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
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気候区分
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作業
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1
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2
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3
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4
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5
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8
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9
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10
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11
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12
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温暖地 |
種まき |
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植えつけ |
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花期 |
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気候区分
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まきどき (春|秋)
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収穫時期 (春|秋)
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寒 地 |
05/中〜06/下 |
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07/下〜09/下 |
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寒冷地 |
05/上〜06/下 |
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07/中〜10/上 |
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温暖地 |
04/中〜06/上 |
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07/上〜10/中 |
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暖 地 |
04/上〜05/下 |
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06/中〜10/下 |
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ご注意
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発芽温度は15℃以上、生育温度は12〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。
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℃
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152025
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発芽適温
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20-25
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生育適温
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15-25
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栽培のポイント
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暑さや乾燥に強い草花なので、夏花壇には最適です。遅まきすると、秋に短い草丈で開花させることもできます。
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pH
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5.06.07.0
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土壌酸度
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6.5-7.0
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栽培のポイント
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水はけのよい、中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
栽培間隔
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4-(5)
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栽培のポイント
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非常に連作を嫌いますので、いちど栽培したところでは、少なくとも4年は栽培しないようにしてください。
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栽培のステップ
「ひゃくにちそう」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。
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ステップ
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内容
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種まき・育苗
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(1) 暖かくなってから、連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、3〜4粒ずつまきます。嫌光性なので、5ミリくらいの覆土をして軽く押さえます。
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(2) 徐々に間引いて、1〜2本立ちにします。
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植えつけ
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(1) 本葉が6〜7枚なったころ、日当たりと水はけのよい場所に、矮性種は株間20センチで植えつけるか、4号鉢に1株を目安に植えつけます。
高性種のときは、株間30〜40センチまたは5〜6号鉢に1株を目安にしてください。
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(2) 庭植えの場合は、植え付けの2週間以上前に、1平方メートルあたり苦土石灰100gと完熟堆肥2〜3kg、有機配合肥料30〜50gをすき込んでおきます。鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに有機配合肥料を加えたものを用土とします。
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生育管理
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(1) 水やりは、土の表面が乾いたら与えてください。やや乾き気味に管理します。真夏には十分に水やりをしてください。
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(2) 生育期と花期は、2週間に1回液肥を追肥として施すか、有機固形肥料の置き肥をします。多肥は禁物ですが、肥切れすると花が小さくなります。
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(3) タネができないよう、花がらはこまめに摘み取ってください。また8月の中頃に切り戻すと、秋によい花が咲きます。
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おもな病害虫
「ひゃくにちそう」のおもな病害虫は、つぎのようなものです。
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病害虫名
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症状
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対策
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ヨトウムシ類
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昼間は株もとなどに潜み、夜に葉を食害します。
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探し出して駆除します。多発する場合には、オルトラン粒剤やオルトラン水和剤などを散布します。
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ハダニ類
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葉の裏に寄生して汁を吸います。被害が進むと白っぽく絣(かすり)状になります。
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テルスタースプレーやパイベニカスプレー、園芸用でんぷんスプレーなどの殺虫剤を散布します。
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褐斑病
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初夏の多湿な時期に発生し、葉に褐色や灰白色の斑点がでて、短期間に大きく広がります。
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発生した部位を切り取って焼却し、トップジンMスプレーやダコニール1000、ベンレート水和剤などの殺菌剤を散布します。
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灰色かび病
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やや温度が低い多湿な時期に発生し、花やつぼみ、葉などに灰色のかびが生えます。
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発生した部位を切り取って焼却し、トップジンMスプレーやダコニール1000、ベンレート水和剤などの殺菌剤を散布します。
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おもしろ百科
「ジニア・プロフュージョン」
メキシコ原産の「ひゃくにちそう(Zinnia elegans)」と「ほそばひゃくにちそう(Zinnia angustifolia)」との種間交雑種です。胚珠培養によって育種され、1999年から流通しています。耐候性と耐病性を併せ持ち、現在、花色のシリーズは7色あります。
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「ひゃくにちそう」のQ&A
Q1:「ひゃくにちそう」がよく咲かなくなりました。
A1:「ひゃくにちそう」が夏過ぎから元気がなくなり、花がよく咲かなくなったときは、切り戻しを行います。咲き終わった枝を、もとから1〜2節残して切り詰めるとともに、肥料切れのないように追肥します。こうするとよい枝が伸びて、つぎの花を咲かせるようになります。
Q2:「ひゃくにちそう」の八重咲き品種が一重咲きに。
A2:「ひゃくにちそう」の八重咲き品種が、舌状花が少なくなって半八重や一重咲きになるのは、いくつかの原因が考えられます。肥料不足になって、草勢いが弱くなったときや、秋が深まり、短日・低温条件になったときなどに発生します。
Q3:「ひゃくにちそう」の花やつぼみ、葉に灰色のカビが。
A3:「ひゃくにちそう」の花やつぼみ、葉などに灰色のかびが生えるのは「灰色かび病」だと考えられます。やや温度が低い多湿な時期に発生しますが、発生した部位を切り取って焼却し、殺菌剤を散布するようにします。
Q4:「ひゃくにちそう」の葉に黒い斑点ができました。
A4:「ひゃくにちそう」の葉に黒い斑点ができるのは、「黒斑病」だと考えられます。梅雨のころから発生し、雨による土のはね返りで、発生しやすくなります。株元に敷きわらをして、はね返りを防ぐとともに、発生した部位を切り取って焼却して、殺菌剤を散布するようにします。
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画像提供:ボタニックガーデン イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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