おみなえし (女郎花)

Ominaeshi     プロフィール

  オミナエシ科オミナエシ属の多年草で、学名は Patrinia scabiosaefolia。
  わが国の各地をはじめ、東アジアに広く分布しています。日当たりの良い山野の草地に生え、高さは60〜120センチになります。茎は直立して上部で分枝し、葉は羽状に深裂します。秋の七草のひとつです。8月から10月ごろ、枝先の散房花序に先が5裂した黄色い花を咲かせます。和名は、この花を粟飯に見立てた女飯(おみなめし)に因みます。
  系統・品種と用途

  「おみなえし」は、別名で「あわばな(粟花)」とも呼ばれます。お盆のお供えなどに利用され、日本人に昔から馴染みのある秋の七草のひとつです。
  栽培のポイント

  「おみなえし」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

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温暖地

種まき

植えつけ

花期

気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 04/上〜05/下   07/中〜08/下  
寒冷地 04/上〜05/下   07/中〜08/下  
温暖地 03/下〜05/下 09/下〜10/中 07/上〜08/中 07/上〜08/中
暖 地 03/中〜05/中 10/上〜10/下 07/上〜08/中 07/上〜08/中

ご注意

  発芽温度は15〜25℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-20

生育適温

15-25

栽培のポイント

  日当たりが良く、適度な湿り気のある場所を好みます。耐寒性が強く、寒冷地でも露地で冬越しします。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.5-6.5

栽培のポイント

  水はけのよい、中性に近い弱酸性の土壌を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


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栽培間隔

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栽培のポイント

  連作障害は、ほとんどありません。
  栽培のステップ

  「おみなえし」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 連結ポットや育苗箱にタネまき用土を入れ、ばらまきします。覆土は薄く、タネが隠れるほどに掛けます。

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(2) 本葉が2〜3枚のころ、3号ポットに鉢上げし、本葉が5〜6枚になるまで育苗します。直まきでもかまいません。

花壇の準備

(1) 植え付けの2週間ぐらい前に、1平方メートルあたり100gの苦土石灰と3kgの完熟堆肥、それに30gほどの有機配合肥料を施し、よく耕しておきます。

(2) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたもの、あるいはプランター用の培養土を用土とします。

植えつけ

(1) 本葉が5〜6枚くらいになったら、日当たりと水はけのよい場所に、株間30センチで植えつけます。鉢植えでは、8号鉢に1株が目安です。

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生育管理

(1) 基本的に肥料は控えめに育て、花後に有機固形肥料などを追肥として与えます。多肥にすると花つきが悪くなります。

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(2) 土が乾いてきたら、たっぷりと水やりをします。夏に乾燥し過ぎるときは、株元を敷きわらで被います。

(3) 冬になったら、枯れ枝を取り去り、腐葉土などで霜よけしておきます。

(4) ある程度育ったら、5〜6節を残して摘芯すると、側枝の長さが揃います。

(5) 鉢植えは毎年、地植えでも3年くらいで株分けします。3月か11月が株分けの適期です。
  おもな病害虫

  「おみなえし」には、ほとんど病虫害がありません。
  画像提供:ボタニックガーデン  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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