トルコぎきょう(トルコ桔梗)

    プロフィール

  リンドウ科エウストマ属の1〜2年草で、学名は Eustoma grandiflorum。
  アメリカの中南部からメキシコに分布しています。草原などに生え、茎は直立して高さが90センチほどになります。4月から7月ごろ、茎頂や葉腋に杯状のピンク色や白色、薄紫色などの花を咲かせます。わが国へは昭和時代のはじめに渡来しました。その後、ヨーロッパやわが国で品種改良が進み、さまざまな花色や花形のものが作出されています。
  系統・品種と用途

  「トルコぎきょう」は、切り花としてはおなじみの花です。庭植えもできますが、雨に当てないほうがよいので、ふつうはプランターや鉢植えで栽培します。
  栽培のポイント

  「トルコぎきょう」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

植えつけ

花期

(S)

(F)

気候区分

まきどき (春|秋)

開花時期 (春|秋)
寒 地 04/上〜04/下   08/下〜09/下  
寒冷地 03/中〜04/中   08/上〜09/上  
温暖地 03/上〜04/上 09/上〜10/上 07/下〜08/下 06/下〜07/下
暖 地   09/中〜10/中   06/中〜07/中

ご注意

  発芽温度は15〜25℃、生育温度は5〜25℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

18-22

生育適温

13-22

栽培のポイント

  比較的、耐暑性はありますが、寒さには弱いので、越冬中は5℃以上を保つようにします。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.5-7.0

栽培のポイント

  水はけのよい、中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

栽培間隔

2-(3)


栽培のポイント

  連作障害が出ますので、いちど栽培したところでは、少なくとも2年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「トルコぎきょう」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) タネは、粉末のように細かいので、最近はコーティング処理されたものが市販されています。なおこのコーティング材は柔らかで、購入したときに壊れていることがあります。
















(2) 連結ポットにタネまき用土を入れるか、ピート板に薄くばらまきします。好光性のため、覆土はほとんどせず、押さえる程度にします。

(3) 乾かさないように水を与えます。発芽は遅く半月から1か月くらいかかります。早春にまくときは、加温が必要です。

(4) 本葉が2〜3枚になったころ、根を傷めないように3号ポットに仮植えします。育苗中は、雨にあたらないようにしてください。

植えつけ

(1) 庭植えの場合は、1平方メートルあたり完熟堆肥4kgと苦土石灰100g、有機配合肥料120gをすき込みます。





(2) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに緩効性肥料を加えて用土とします。

(3) 暖かくなったころ、15〜20センチの株間で植えつけます。鉢植えは、4号鉢に1株が目安です。





(4) 根が弱いので、ポットの土は崩さないように注意してください。

(5) プランターや鉢植えの場合は、屋根のあるベランダや軒下の置くようにします。

生育管理

(1) 水やりは、土の表面が乾いたら与えてください。このとき花や葉に水をかけないようにします。












(2) 生育期と花期は、2週間に1回液肥を追肥として施すか、有機固形肥料の置き肥をします。

(3) 日当たりのよい場所で栽培しますが、真夏には50パーセント程度の遮光が必要です。

(4) 花が咲き終わった後は、2〜3節を残して切り戻します。
  おもな病害虫

  「トルコぎきょう」のおもな病害虫は、つぎのようなものです。

病害虫名

症状
対策

アブラムシ類

  体長2〜4ミリの小さな虫が、新芽や茎に群がって汁を吸います。

  パイベニカ乳剤やオレート液剤などの殺虫剤を散布します。小面積の散布には、スプレータイプが手軽です。

ハダニ類

  葉の裏に寄生して汁を吸います。被害が進むと白っぽく絣(かすり)状になります。

  テルスタースプレーやパイベニカスプレー、園芸用でんぷんスプレーなどの殺虫剤を散布します。

立ち枯れ病

  フザリウム属菌によって、茎の地際部分が腐敗して、やがて枯死に至ります。

  抜き取って焼却するしかありません。連作を避けることが大切です。

灰色かび病

  梅雨時などに、花やつぼみ、茎葉に灰色のかびが生えます。

  病部を切り取って焼却し、トップジンMスプレーやダコニール1000、ベンレート水和剤などの殺菌剤を散布します。
  「トルコぎきょう」のQ&A

  Q1:「トルコぎきょう」の2番花は咲きますか。
  A1:「トルコぎきょう」は、1番花の茎を切り花にすると、残った茎から新芽が出て、60日後くらいに2番花が楽しめます。1番花の茎を切ったら、液肥を追肥を与えます。

  Q2:「トルコぎきょう」の苗が伸びません。
  A2:これは、「トルコぎきょう」のロゼットと呼ばれる現象です。これは定植後節数は増えるものの、節間が伸びない現象で、高温条件(とくに夜間気温が20℃以下にならないような)では、多く発生します。これを回避するには、水を吸わせた状態のタネを、10℃前後の冷蔵庫で1か月ほど低温処理する方法があります。

  Q3:「トルコぎきょう」は雨に弱いのですか。
  A3:「トルコぎきょう」は、多湿な環境に弱く、灰色かび病や根腐れ病がよく発生します。育苗中は雨を避け、適度な水やりで育てます。また春になって、庭植えするときは、とくに風通しと水はけのよい場所を選び、鉢植えやプランター栽培ではベランダや軒下に置くようにします。
  画像提供:ボタニックガーデン  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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