ルッコラ(黄花清白)

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    プロフィール

  アブラナ科キバナスズシロ属の一年草で、学名は Eruca vesicaria ssp. sativa。
  地中海沿岸が原産です。春または秋播きの一年草で、真夏以外は栽培ができます。3月から4月ごろ、クリーム色に紫色の縞模様の花を咲かせます。この花も食用になります。野生種の花が黄色なので、和名では「きばなすずしろ(黄花清白)」と呼ばれます。ちなみに「ルッコラ」というのはイタリア語です。
  系統・品種と用途

  「ルッコラ」は、「ロケット」とも呼ばれ、葉や花にごまのような香りと爽やかな辛さをもつ、サラダや炒め物向きのハーブです。生育も早く、短期間で収穫できるので、栽培しやすい野菜です。
  栽培のポイント

  「ルッコラ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

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3

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11

12

温暖地

種まき

植えつけ

収穫

気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 04/中〜09/中   05/下〜11/上  
寒冷地 04/上〜07/中 09/上〜09/下 05/中〜08/下 10/中〜11/中
温暖地 04/上〜07/上 09/上〜10/中 05/上〜08/中 10/上〜12/下
暖 地 03/下〜06/下 09/中〜11/上 04/下〜08/上 10/上〜01/中

ご注意

  発芽温度は4〜40℃、生育温度は5〜25℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-20

生育適温

15-20

栽培のポイント

  耐寒性がかなり強く、暖地では露地でも十分越冬します。ただ、暑さには弱いので、真夏には遮光栽培することが必要です。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.5

栽培のポイント

  あまり土壌は選びません。ただ強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


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作付け間隔

1-(2)


栽培のポイント

  やや連作に弱いので、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないでください。
  栽培のステップ

  「ルッコラ」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

畑の準備

(1) 植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり苦土石灰100gを施し、よく耕しておきます。

(2) 畝の全面に、元肥として1平方メートルあたり完熟堆肥1kgと有機配合肥料80gを施してよく耕し、幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

種まき

(1) 畝の表面を均し、直角方向に15〜20センチの間隔に、深さ1センチほどの蒔き溝をつけます。タネを1〜1.5センチ間隔に条まきし、1センチくらいの覆土をかけ、十分に水やりします。

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(2) 本葉が2枚のころに間引いて、4〜5センチ間隔にします。

追肥・中耕

(1) 本葉3〜4枚のころ、必要に応じて条間に追肥を施し、中耕します。
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(2) 草丈が10センチになったころ、1回目に準じて行います。

収穫

(1) タネまきから5〜6週間、草丈が15センチほどになったら収穫です。大きくし過ぎると硬くなるので、早めに収穫します。

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(2) 少量ずつ利用する場合は、葉を摘み取って収穫します。

(3) 葉を利用するときは、花茎が伸びてきたら早めに摘み取ります。咲いた花も、摘み取ってサラダの彩りに利用できます。

(4) ルッコラは、耐寒性がかなり強いため、霜害などのダメージは受けますが、ふつうの「くきたちな」などが栽培できない寒冷地でも、春に花茎を利用することができそうです。

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  おもな病害虫

  「ルッコラ」には、比較的病気は少ないですが、アブラナ科に定番の害虫がつきます。無農薬栽培のときは、白色のべた掛け資材や防虫ネットで被います。
  「ルッコラ」のQ&A

  Q1:「ルッコラ」は、夏にも栽培できますか。
  A1:「ルッコラ」は、高温にはあまり強くないので、夏季にはべた掛け資材で遮光栽培を行います。また、多湿にも弱いので、雨季には雨除け栽培にします。モヒカンネットなどを利用すると、両方の効果を得られます。

  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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