はごぼう(葉牛蒡)


  系統・品種と用途

  「葉ごぼう」は、わが国で改良された、おもに若い根と柔らかい葉柄を食べる品種です。栽培には、葉柄の下部が白色から薄緑色の白茎品種を使用します。品種としては、「葉ごぼう」や「越前白茎」、「早生白茎」、「越前白軸矢」などがあります。
  栽培のポイント

  「はごぼう」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。作型は秋まきで、越冬させて、春どりです。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

植付け
 

収穫


気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地   栽培不向き   栽培不向き
寒冷地   08/下〜09/下   05/上〜06/上
温暖地   09/上〜10/上   04/下〜05/下
暖 地   10/上〜11/上   03/中〜04/中

ご注意

  発芽温度は10〜35℃、生育温度は10〜35℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

20-25

生育適温

20-25

栽培のポイント

  温暖な気候を好みます。気温が3℃以下になると茎葉は枯れますが、根は寒さに強く、翌春にはまた芽をだします。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.5-6.5

栽培のポイント

  中性に近い、弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

5-(7)


栽培のポイント

  連作障害がでますので、いちど栽培したところでは、少なくとも5年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「はごぼう」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり120〜150gの苦土石灰を施し、スコップで30センチくらいの深さに耕します。又根にならないように、石や土塊を取り除きます。






(2) 畝の全体に、1平方メートルあたり2〜3kgの完熟堆肥と100gほどの有機配合肥料を施し、よく耕します。幅90センチ、高さ20センチほどの畝を立てます。

種まき

(1) 種皮に発芽抑制物質がついていて、そのままでは発芽しにくいので、まく前に冷水に一昼夜、浸しておきます。








(2) 畝の表面を均して、畝の直角方向に条間20センチで深さ1センチほどのまき溝をつけます。タネは1センチ間隔で条まきします。
  タネは好光性なので、やっと見えなくなるくらい薄く覆土を掛け、強めに押さえます。

(3) 本葉が1〜2枚のころに、株間が5〜10センチになるように間引きます。株間が広すぎると、根が太くなりすぎます。

追肥・管理

(1) 本葉が3〜4枚のころ、株のまわりに有機配合肥料をまいて土寄せします。








(2) 冬になると葉柄や葉が枯れます。これを刈りとっておきます。

(3) 寒冷地では、凍害を避けるためにトンネル被覆をしておきます。

収穫

(1) 春になると、新たに芽生えてきます。






(2) 根の径が1センチくらいになったころに収穫します。

(3) 収穫が遅れると葉柄がかたくなり、とう立ちすることがあります。
  おもな病害虫

  「はごぼう」にはあまり病虫害が発生しませんが、たまにアブラムシがつくことがあります。また連作すると線虫類の害がでます。
  「はごぼう」のQ&A

  Q1:「はごぼう」はどの部分を食べるのですか。
  A1:「はごぼう」はひげ根以外は全部食べられます。根の部分はふつうの「ごぼう」よりも香りが穏やかで、食感も柔らかいです。また茎の部分はシャキシャキとした食感が楽しめ、「ふき」に似た風味があります。葉の部分はとても柔らかく、こちらも茎と同じように独特の風味があります。「はごぼう」は、どの部分もアク抜きが必要です。

  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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