アネモネ(牡丹一華)






    プロフィール

  キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、学名は Anemone coronaria。

  南ヨーロッパの地中海沿岸が原産です。高さは30〜40センチになり、葉は掌状で深裂します。名前の由来は、種子に長い毛があり風によって運ばれることから。5月から8月ごろ、花茎を伸ばして、青色や赤色それに白色やピンクの花を咲かせます。花弁のように見えるのは、萼片の集まりです。和名では「ぼたんいちげ(牡丹一華)」と呼ばれます。
写真左上の品種は「デ・カーン」、
左下は、「モナーク」。
  系統・品種と用途

  園芸の世界では、地下に塊茎を作る品種を「アネモネ」と呼んでいます。またその中での一般的な品種は、コロナリア種から品種改良されたものです。
  一重咲きでは、モナリザ(cv. Mona Lisa)やデ・カーン(De Caen)、ポルト(cv. Porto)。八重咲きでは「セント・ブリジッド(cv. St. Brigid)」や「モナーク(cv. Monarch)」、「リリカ(cv. Lilica)」などが有名です。
  栽培のポイント

  「アネモネ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、レッテルに記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

植えつけ

開花


気候区分

植えつけ (春|秋)

開花時期 (春|秋)
寒 地   10/上〜12/上   03/下〜05/中
寒冷地   10/中〜12/中   03/中〜05/上
温暖地   10/下〜12/下   03/上〜04/下
暖 地   11/上〜12/下   02/下〜04/中

ご注意

  ふつう気温が15℃を下回ったころに植えつけします。また寒さにあたることで花芽をつける性質があるため、冬の間も戸外で育てます。

 


101520

発根適温

10-15

生育適温

10-20

栽培のポイント

  耐寒性が強く、植えたままにしておいても数年は花を楽しめます。ただ高温には弱く、夏には休眠してしまいます。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.0

栽培のポイント

  水はけのよい、中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

栽培間隔

3-(4)


栽培のポイント

  アネモネはナス科などと同様に、連作障害を起こしやすい花の代表例です。少なくとも3年は開けるようにしてください。
  栽培のステップ

  「アネモネ」を栽培するとき、植えつけから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

花壇の準備

(1) 花壇をよく耕し、1平方メートルあたり100gの苦土石灰と3kgほどの完熟堆肥、それに50gほどの有機配合肥料をよく混ぜて、埋め戻します。




(2) 鉢やプランターの場合は、草花用培養土:7にバーク堆肥:2、牛ふん堆肥:1、それに苦土石灰少量を混ぜて栽培用土とします。

植えつけ

(1) 「アネモネ」は、植えつけ前に前処理を行ないます。濡らして軽く絞ったペーパータオルに、乾燥した状態の塊根を入れ、ひと晩冷蔵庫の野菜室に置いて、吸水させておきます。
  地温が十分に下がってから、塊根を植え付けます。






(2) 表面を均して、15〜20センチ間隔に植え穴を掘り、塊根の尖っている方を下向きにして植えつけます。覆土の厚さとしては、3〜5センチとなります。




(3) 7号鉢で3球が目安となります。覆土は1〜2センチ程度の浅植えとします。

(4) 植え付け後、水やりをしますが、やり過ぎには注意です。

生育管理

(1) 芽が出るまでは、極端に乾燥するようならたっぷりと水やりします。
















(2) 鉢植えのときは、芽が出始めたら液肥を、2週間に1回、水代わりに与えます。

(3) 寒さに当てないと花芽ができない性質があるので、冬は室内で管理せず、戸外の寒さにしっかり当てます。また寒冷地では霜害を防ぐため、不織布を掛けるようにします。

(4) 花茎がつぎつぎと出て開花しますが、花が終わったら、花茎を切り取りるようにします。

(5) 6月下旬ごろ、葉が黄変したら掘り上げて風通しのよい場所で十分に乾燥させます。乾燥が不十分だと腐敗しやすいので注意が必要です。
  おもな病害虫

  「アネモネ」には、灰色カビ病やモザイク病、炭そ病などが発生します。蒸れると出やすくなるので、乾燥気味に育て、通風をよくするようにします。
  またネキリムシやナメクジの食害、アブラムシがつくなどの虫害もあります。
  「アネモネ」のQ&A

  Q1:「アネモネ」の葉が黄色くなりました。
  A1:「アネモネ」の葉が黄変するのには、いくつかの原因が考えられます。
  主な原因としては、水やりの過剰や過少(過湿・乾燥)、日照不足、栄養不足(特に窒素や鉄)、風通し不良による病気(灰色かび病など)、害虫(アブラムシ)などがあります。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
[Home]



大地の歓びをつたえ、ホームガーデンとともに