はぜりそう(葉芹草)





    プロフィール

  ハゼリソウ科ファセリア属の一年草で、学名は Phacelia tanacetifolia。

  アメリカのカリフォルニア州、モハーベ砂漠に分布に分布しています。乾燥したオークやコニファーの林、砂礫地の斜面や平原などに生え、高さは60〜90センチになります。茎は直立して、全体に短毛で被われ、葉は規則正しく羽状に深裂します。3月から5月ごろ、茎頂にサソリの尾のように巻いた花序をだし、淡い藤色のベル形の花を咲かせます。和名では「はぜりそう(葉芹草)と呼ばれ、緑肥用・景観用として園芸上もよく利用されています。
  系統・品種と用途

  「はぜりそう」には、原種のほかに「アンジェリア」(雪印種苗)や「めぐみ」(カネコ種苗)などの品種があります。
  栽培のポイント

  「はぜりそう」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

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6

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11

12

温暖地

種まき

植えつけ

花期

(S)
(F)


気候区分

まきどき (春|秋)

開花時期 (春|秋)
寒 地 05/上〜06/下   07/上〜08/下  
寒冷地 04/上〜05/中   06/上〜07/下  
温暖地 03/上〜04/下 10/中〜11/上 05/上〜06/下 04/下〜05/下
暖 地 02/下〜03/中 11/下〜12/中 04/下〜05/下 04/上〜04/下

ご注意

  発芽温度は10〜30℃、生育温度は10〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-20

生育適温

20-25

栽培のポイント

  耐寒性はありますが、高温多湿に弱い植物です。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-8.0

栽培のポイント

  水はけのよい、中性の土壌を好みます。酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

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6

7

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9

10

栽培間隔

0-(1)


栽培のポイント

  ほとんど連作障害は見られません。
  栽培のステップ

  「はぜりそう」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、3〜5粒をばらまきします。好光性のため覆土は掛けないで軽く抑えます。発芽までは乾燥させないようにしてください。














(2) 発芽したら間引きをして、本葉が4〜5枚のころに1本立ちにします。

(3) 連結ポットのときは、3号ポットに鉢上げし、ポットの底に根が回るまで育苗します。

(4) 直まきのときは、1平方メートルあたりタネを2〜3gバラまきまたは条まきし、0.5〜1センチほどの覆土をします。覆土後、足かローラーで土を鎮圧します。

植えつけ

(1) 庭植えの場合は、1平方メートルあたり完熟堆肥3kgと苦土石灰100g、それに有機配合肥料30〜50gなどをすき込みます。




(2) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに緩効性肥料を加えて用土とします。

(2) 本葉が4〜5枚くらいになったら、日当たりと水はけのよい場所に、株間25〜30センチくらいに植えつけます。鉢植えでは、6号鉢に1株が目安です。




生育管理

(1) 痩せ地でも育つので、元肥だけで大丈夫です。












(2) 水をやりすぎると、茎葉が徒長したり蒸れたりすることがあります。乾き気味に管理してください。

(3) 耐寒性は強いですが、霜よけしたほうが傷みません。

(4) 緑肥にするときは、開花の終期ごろに土壌にすき込みます。すき込み後3週間程度あけて、次作の作物を栽培するのが望ましいです。
  おもな病害虫

  「はぜりそう」には、とくに病気や害虫はありません。ただ多雨多湿の環境では、灰色かび病や立枯病などの病気にかかることがあります。


(前作の「はぜりそう」)


(後作の「長ねぎ」)

  「はぜりそう」のQ&A

  Q1:「はぜりそう」を「長ねぎ」の前作に入れるといいと言われるのは。

  A1:近年、秋冬の「長ねぎ」栽培では、様々な害虫の発生が問題となっています。緑肥としても利用されている「はぜりそう」を活用すると、ネギハモグリバエによる被害を抑制できる可能があると言われています。
  これは「はぜりそう」に「長ねぎ」を加害しないナモグリバエが発生し、その寄生蜂にはネギハモグリバエにも寄生する共通種が複数確認されます。このため冬季に栽培されていた「はぜりそう」の一部を残したり、新たに播種して「長ねぎ」ほ場の近くで栽培することで、「長ねぎ」ほ場における寄生蜂の発生を促し、ネギハモグリバエの加害を軽減できると考えられるからです。
(千葉県園芸協会、野菜ニュース令和6年12月号から引用)

  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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