ヒアシンス(錦百合)
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プロフィール
ユリ科ヒアシンス属の多年草で、学名は Hyacinthus orientalis。
地中海沿岸のギリシャやシリア、レバノンが原産です。3月から4月ごろ、短い花茎をのぱして小さな花を咲かせます。花には甘い芳香があり、花色も赤色やピンク色、白色、青色、紫色などと豊富です。名前は、ギリシャ神話の美少年ヒアキントスに由来します。別名で「にしきゆり(錦百合)」とも呼ばれます。
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系統・品種と用途
現在、よく育てられているヒヤシンスの園芸品種は、ダッチ系とローマン系という大きく2つの系統があります。ダッチ系はオランダで品種改良されてきた品種、ローマン系はイタリアで改良されてきた品種です。ダッチ系は大ぶりの花がたくさん咲く、ボリューム感のある見た目が特徴です。ローマン系は草丈が低く、ひとつの球根からいくつもの茎が生え、小さな花を咲かせるのが特徴です。
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栽培のポイント
「ヒアシンス」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、球根レッテルに記載されている内容をよく確認してください。
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気候区分
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作業
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1
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3
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11
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温暖地 |
植えつけ |
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開花 |
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気候区分
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植えつけ (春|秋)
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開花時期 (春|秋)
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寒 地 |
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09/中〜10/中 |
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04/上〜05/上 |
寒冷地 |
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09/下〜10/下 |
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03/下〜04/下 |
温暖地 |
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10/上〜11/上 |
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03/中〜04/中 |
暖 地 |
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10/中〜11/中 |
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03/上〜04/上 |
ご注意
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ふつう10月〜11月に植えつけします。寒さにあたることで花芽をつける性質があるため、冬の間も戸外で育てます。
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℃
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101520
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発根適温
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15-20
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生育適温
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10-20
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栽培のポイント
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耐寒性が強く、全国で栽培できる秋植え球根です。積雪の多い地域でも庭植えで育てられます。でも耐暑性が弱く、夏になると休眠します。
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pH
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5.06.07.0
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土壌酸度
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6.0-7.0
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栽培のポイント
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水はけのよい、中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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0 |
1 |
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3 |
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6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
栽培間隔
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1-(2)
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栽培のポイント
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連作障害がでますので、いちど栽培した場所では、少なくとも1〜2年は栽培しないようにしてください。連作すると黄腐病や白腐病などの発生原因となります。
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栽培のステップ
「ヒアシンス」を栽培するとき、植えつけから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。
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ステップ
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内容
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花壇の準備
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(1) 花壇を30センチ以上深く掘りあげ、1平方メートルあたり100gの苦土石灰と1〜3kgの完熟堆肥、それに40〜50gの有機配合肥料をよく混ぜて、埋め戻します。
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(2) 鉢やプランターの場合は、草花用培養土:7にバーク堆肥:2、牛ふん堆肥:1、それに苦土石灰少量を混ぜて栽培用土とします。
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植えつけ
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(1) 地温が十分に下がってから、球根を植え付けます。準備した花壇を、15センチほど掘りあげ、表面を均して、10〜15センチ間隔に球根を並べます。さらに掘りあげた土で、覆土を掛けます。覆土の厚さとしては、10センチとなります。
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(2) 5号鉢で1球が目安となります。65センチプランターでは、5〜10球が目安です。ふつう深さは球根が少し隠れる程度の浅植えとします。
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(3) 植え付け後、十分に水やりをします。
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生育管理
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(1) 冬の間も、土の中では根が生育していますので、乾きすぎないように水を与えてください。
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(2) 早春になると、葉がでてきます。寒さに十分あたらないと、うまく開花しないので、凍らない程度の低温にあわせてください。
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(3) よほどの生育不良でないかぎり、追肥は不要です。花が咲きはじめてからは、少し薄めにした液肥を水代わりに与えます。
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(4) 花がきれいに咲き終わったときは、花を切り取り、茎や葉は残して球根に栄養を蓄えさせます。そのとき、液肥を一度だけ与えます。
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(5) 梅雨入り前の5月下旬から6月ごろ、茎と葉が茶色く変色したら切り取り、球根を掘り上げて乾燥させます。このとき分球していれば、掘り上げたタイミングで球根を切り離します。
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ヒアシンスの水耕栽培 |
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ステップ
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内容
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栽培の準備
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(1) ヒヤシンスの球根
(2) 水栽培用のガラス容器
(3) 予冷用の容器
(4) メガデール
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予冷
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(1) 上手に咲かせるためには、球根を5℃以下の寒さに最低 1 か月はあてる必要があります。栽培をスタートする前に1か月ほど冷蔵庫の冷暗所で予冷します。
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生育管理
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(1) 水栽培用のガラス容器に、100倍に希釈したメガデール水溶液をいれます。
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(2) ガラス容器にヒヤシンスの球根のお尻の方を下にして乗せ、根が出るまでは、お尻の部分が常にギリギリ水に浸かっているようにします。
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(3) できるだけ自然の状態に近づけるよう、ガラス容器の下をアルミホイルで被ったり、段ボール箱などに入れて、芽がでるまでは、10℃以下になるような冷暗所に保管します。
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(4) 根が出始めたころは3日ごとに、長く伸びてからは1週間に1回ぐらい水替えします。
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(5) 発根してからは、水位は徐々に下げていき、根の先が水に浸かっている程度の水位にします。
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(6) 芽が伸びてきたら窓辺などの日当たりへ移動しますが、できるだけ涼しい場所を選びます。
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(7) 暖かすぎる屋内での管理を続けると、開花は早くなる一方で花持ちが悪くなります。
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おもな病害虫
「ヒアシンス」は、比較的害虫の発生は少ないですが、まれにアブラムシがつくことがあります。見つけたら駆除してください。また、球根の傷や過湿が原因で軟腐病にかかることもあります。
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「ヒアシンス」のQ&A
Q1:「ヒアシンス」の球根で手が被れました。
A1:「ヒアシンス」の球根にはアレルギー物質が含まれています。すべての人がヒヤシンスの球根を触ったからといって手がかゆくなるわけではありませんが、たまに被れる人がいます。球根に接触しないように、ゴム手袋をはくなどの対策をしてください。
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写真提供: 「ボタニックガーデン」 イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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