けいとう(鶏頭)

    プロフィール

  ヒユ科ケイトウ属の一年草で、学名は Celosia cristata。
  インドから熱帯アジアが原産です。わが国へは、古い時代に中国から渡来しました。暖地では渡来した「のげいとう」が野生化しているところもあります。茎頂が帯化変形して、ニワトリのとさか状の花冠をつけるところから名づけられました。花の色やかたちなどの変異に満ちています。
  系統・品種と用途

  「けいとう」は、花冠のかたちによって、大きく4つの系統に分類されます。花冠が鶏のとさかのように帯化した「とさかけいとう(鶏冠鶏頭)系」、その帯化がさらに進んで球形となった「くるめけいとう(久留米鶏頭)系」、柔らかい羽毛状の「ふさげいとう(房鶏頭)系」、それよりも花が密生した「やりげいとう(槍鶏頭)系」などです。
  最近では、別種の「のげいとう」系の園芸品種もよく見かけるようになりました。
  栽培のポイント

  「けいとう」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

植えつけ

花期

気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 05/中〜06/中   08/中〜09/中  
寒冷地 05/上〜06/下   08/上〜10/中  
温暖地 04/中〜06/中   07/上〜10/下  
暖 地 04/上〜06/中   07/上〜11/下  

ご注意

  発芽温度は15〜30℃、生育温度は12〜35℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

20-25

生育適温

20-30

栽培のポイント

  やや乾燥した高温の環境を好み、寒さは苦手です。日当たりと水はけのよい場所で栽培します。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.0-6.0

栽培のポイント

  水はけのよい、弱酸性を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

栽培間隔

2-(3)


栽培のポイント

  連作障害が出ますので、いちど栽培したところでは、少なくとも2年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「けいとう」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 暖かくなってから、3号ポットにタネまき用土を入れ、3〜5粒ほどまきます。
  嫌光性のため、タネがかくれるくらいの覆土をして軽く押さえます。










(2) 本葉が5〜6枚のころまでに間引いて、1本立ちにします。

植えつけ

(1) 本葉が5〜6枚になったころ、日当たりと水はけのよい場所に、株間20〜30センチで植えつけるか、6号鉢に3株を目安に植えつけます。直根性なので、ポットの土は崩さないように注意してください。






(2) 庭植えの場合は、植え付けの2週間以上前に、1平方メートルあたり苦土石灰100gと完熟堆肥4〜5kg、それに有機配合肥料30gをすき込んでおきます。




(3) 鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに有機配合肥料を加えたものを用土とします。

生育管理

(1) 水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。水切れさせないように注意してください。










(2) 生育状況をみて、花期に有機固形肥料の置肥を少量与えますが、ほとんど必要はありません。

(3) 十分に日光にあたらないと、鮮やかな花色にはなりません。日当たりのよい場所で栽培することが大切です。

(4) こぼれタネでも増えますが、異なる系統を混植していると、自然に交雑してしまいます。
  おもな病害虫

  「けいとう」のおもな病害虫は、つぎのようなものです。

病害虫名

症状
対策

ヨトウムシ類

  昼間は株もとなどに潜み、夜に葉を食害します。

  探し出して駆除します。多発する場合には、オルトラン粒剤やオルトラン水和剤などを散布します。

立ち枯れ病

  根や地際部が、病原菌に侵されて生育が悪くなり、やがて立ち枯れます。

  薬剤による防除ができないので、発生した株は抜き取って焼却処分にします。

ウイルス病

  モザイクウイルスが主な病原体で、新しい葉に、モザイク模様や糸葉症状がでます。

  薬剤では治療することができないので、株を抜き取り、焼却処分します。


    おもしろ百科

  「のげいとう」

  ヒユ科ケイトウ属の一年草で、学名は Celosia argentea。
  アメリカの南部から熱帯アメリカが原産です。現在では世界各地の熱帯・亜熱帯地方に広がり、わが国でも西南暖地には帰化しています。茎は直立して、高さは30〜100センチになります。葉は披針形から卵状披針形で互生します。夏、枝先に穂状花序をだし、淡紅色から白色の小さな花を咲かせます。

  「のげいとう」を改良した園芸品種も、流通しています。花壇のほか、切り花やドライフラワーにも利用されます。

  「けいとう」のQ&A

  Q1:「けいとう」が小さな苗で花が咲きました。
  A1:「けいとう」は肥料切れや乾燥などのストレスによって、株が早く老化し、小さな苗で花が咲く性質があります。

  Q2:「けいとう」の花色が鮮やかになりません。
  A2:「けいとう」は、十分に日光が当たらないと、鮮やかな花色にはなりません。日当たりのよい場所に移動して、やや乾燥気味に管理してください。

  Q3:「けいとう」の多粒まき法を教えてください。
  A3:「けいとう」のストレスによって、株が早く老化し、小さな苗で花が咲く性質を利用した方法です。4号鉢に培養土をいれ、タネを20〜30粒、均等にまき、発芽してからは徒長しないように日当たりで育てます。1か月くらいで小さな花穂が見えるようになります。羽毛けいとうなどの品種が適しています。

  Q4:「けいとう」の葉や花の色がよくありません。
  A4:「けいとう」は肥料(とくに窒素分)が多いと葉や花の色・花つきが悪くなります。肥料は少なめに、ふつう有機配合肥料なら1平方メートルあたり30g(1握り)ほどを元肥とします。

  Q5:「けいとう」は摘芯してもいいですか。
  A5:「けいとう」には1本立ち系と分枝系がありますが、どちらの系統も摘芯はしません。1本立ち系では、摘芯すると側枝がほとんど出ないので、花が咲きません。分枝系も、主枝が一番大きな花穂をつけるので、摘芯すると小さな花穂ばかりになります。

  画像提供:ボタニックガーデン  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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