リビングストンデージー(紅玻璃)

    プロフィール

  ツルナ科ドロテアンツス属の一年草で、学名は Dorotheanthus bellidiformis。
  南アフリカのケープ州に分布しています。高さは10〜20センチほどですが、地面を這って広がります。葉は箆形で多肉質です。4月から6月ごろ、カラフルな大きな花を咲かせます。花は直径4センチほどもあり、陽光のあるときだけ開きます。別名で「べにはり(紅波璃)」とも呼ばれます。
  系統・品種と用途

  「リビングストンデージー」は、半耐寒性一年草です。耐暑性や耐寒性は弱いですが、乾燥には比較的強く、グラウンドカバーにも利用できます。
  栽培のポイント

  「リビングストンデージー」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

植えつけ

花期

(S)

(F)


気候区分

まきどき (春|秋)

開花時期 (春|秋)
寒 地 04/中〜05/下   07/上〜08/下  
寒冷地 04/上〜05/下   06/下〜08/上  
温暖地 03/下〜05/中 09/上〜10/下 06/中〜07/下 04/上〜06/中
暖 地 03/上〜05/上 09/下〜11/上 06/上〜07/上 03/中〜05/下

ご注意

  発芽温度は10〜25℃、生育温度は5〜25℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-20

生育適温

10-20

栽培のポイント

  日当たりと水はけのよい場所を好みます。耐暑性や耐寒性ともに弱く、高温多湿や乾燥にも弱いです。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.5

栽培のポイント

  水はけのよい、中性に近い土壌を好みます。酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

栽培間隔

1-(2)


栽培のポイント

  いちど栽培したところでは、少なくとも1年は休栽してください。
  栽培のステップ

  「リビングストンデージー」を栽培するとき、種まきから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 連結ポットにタネまき用土を入れ、5〜6粒をまきます。育苗箱に薄くばらまきしても構いません。タネは細かく、好光性なので、覆土は掛けず少し押さえるように。
  タネが土に潜ってしまうので、静かに水やりします。底面給水でも構いません。














(2) 本葉が4〜6枚のころに、根を切らないように、3号ポットに移植します。ふつうはしっかりした株になるまで育苗します。

(3) 耐寒性があまりないので、越冬させるには保温することが必要です。

植えつけ

(1) 日当たりと水はけのよい場所に、株間20センチほどの間隔に植えつけます。移植を嫌うので、根鉢は崩さないようにします。
  7号鉢に1株、65センチプランターには4株が目安です。






(2) 庭植えの場合は、植え付けの2週間以上前に、1平方メートルあたり苦土石灰100gと完熟堆肥5kg、それに有機配合肥料50gをすき込んでおきます。
  鉢植えの場合は、赤玉土小粒7に腐葉土3の割合で混ぜたものに有機配合肥料を加えたものを用土とします。

(3) 耐寒性が弱いので、ビニールトンネルや不織布などで防寒してください。

生育管理

(1) 水やりは控えめに行い、土の表面が十分に乾いたら与えてください。多肉質ですが、乾燥させると株が弱くなります。










(2) 元肥が十分に施してあれば追肥は不要です。

(3) 花後、タネができます。これをとって増やすことができます。
  おもな病害虫

  「リビングストンデージー」には、アブラムシやヨトウムシ、ナメクジなどが発生します。被害を見つけたら防除します。また、日当たりと水はけのよいところであれば、病気はほとんど見られませんが、湿度が高いと灰色かび病が発生します。
  画像提供:ボタニックガーデン  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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