とうき(当帰)






    プロフィール

  セリ科シシウド属の多年草で、学名は Angelica acutiloba。
  わが国の本州に分布しています。山地や深山に生え、高さは40〜90センチになります。葉は2〜3回3出複葉で、互生します。小葉は2〜3深裂します。全草に強い芳香があり、6月から7月ごろに複散形花序を伸ばして、小さな白い花をいっぱいに咲かせます。また根には精油が含まれ、滋養強壮や鎮痛、鎮静薬として用いられます。古くから薬用として栽培され、今でも北海道や奈良がおもな産地となっています。
  系統・品種と用途

  「とうき」には「やまととうき(大和当帰)」と「ほっかいとうき(北海当帰)」の二つの系統があります。ふつう「とうき」と呼ばれるものは「やまととうき」で、「ほっかいとうき(Angelica acutiloba var. sugiyamae)」は、明治時代以降に北海道に導入された栽培種です。
  栽培のポイント

  「とうき」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

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5

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11

12

寒冷地

種まき

植えつけ

収穫


気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 05/中〜06/中   10/中〜11/中 (翌年)
寒冷地 05/中〜06/上   11/上〜11/下 (翌年)
温暖地 04/中〜05/上   11/中〜12/上 (翌年)
暖 地 栽培不向き      

ご注意

  発芽温度は10〜25℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-20

生育適温

15-20

栽培のポイント

  冷涼な気候を好むため、風通しのよい場所で栽培し、真夏には寒冷紗などで遮光します。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-6.5

栽培のポイント

  中性に近い、弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

1-(3)


栽培のポイント

  いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「とうき」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) タネは発芽しにくいので、まく前に30〜40日ほど、湿らせた状態で冷蔵し、発芽促進処理をしておきます。














(2) 連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、タネを3〜4粒ずつまきます。好光性のため、覆土はごく薄く、タネがかくれる程度にします。

(3) 本葉が5枚のころに、3号ポットに移植して、翌年、定植するまで育苗します。このとき苗が大きくなりすぎるのを防ぐために、基本的には無施肥とします。
※大苗にすると、定植後すぐに抽台してしまいます。根を収穫するとき、抽台させないように注意します。

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕します。




(2) 畝の全面に、1平方メートルあたり2〜3kgの完熟堆肥と100gほどの有機配合肥料を施し、よく耕します。幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

植えつけ

(1) ふつうは翌年の春、または晩秋に定植します。条間30〜40センチ、株間20〜30センチに植えつけます。

Celery


(2) 移植を嫌うので、根を傷めないように気をつけ、また株元を埋めすぎないようにします。植えつけの後にたっぷりと水を与えます。

(3) 65センチの深型プランターなら2〜3株が植えられます。

追肥・管理

(1) 生育期間が長いので、6月と8月に有機配合肥料を40gほど与え、土寄せします。

Celery

Celery

Celery

Celery


(2) 真夏には直射日光を避けるために日よけをして、乾燥させないように株元に敷きわらをします。また生育には、多くの水分を必要としますので、水やりを欠かさないようにします。

収穫

(1) 適宜、若葉を収穫します。葉はセロリやパクチーに似た爽やかでスパイシーな香りが特徴です。天ぷらや炒め物、香り付けなどに利用されます。

Celery

Celery


(2) 晩秋になり、全体が黄化したら、全体を掘り取り収穫します。地下部は水洗いせず土付きのままで、はざ掛けにして2〜3か月乾燥させます。
  おもな病害虫

  「とうき」には、ネキリムシやキアゲハ、アブラムシ、ハダニなどがよくつきます。また、斑点病や根腐病、立枯病が発生することがあります。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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