コンパニオンプランツ-1(とうもろこし×えだまめ)




    はじめに

  「野菜を一種類だけで育てるときと比べて、近傍に異なる種類の野菜を一緒に栽培すると、病害虫を抑えられたり、成長を促進できたりすることがあります。そうした相性の良い作物の組み合わせが「コンパニオンプランツ(共生植物)」と呼ばれます。ただ「コンパニオンプランツ」のほとんどは経験的に言われているもので、科学的に解明されている例は少ないとされます。また「コンパニオンプランツ」の栽培は、劇的な効果が期待できるものではないことも考えておくことがあります。
  栽培のポイント

  「とうもろこし×えだまめ」を「コンパニオンプランツ」として栽培するときのポイントはつぎのとおりです。
  「とうもろこし」は肥沃な土壌を好みますが、「えだまめ」は根に根粒菌がついて、空気中のチッ素を固定して、土を肥沃にする働きがあります。また、「とうもろこし」の果実に食い入って食害するアワノメイガと、「えだまめ」の実を食害するシロイチモジマダラメイガが互いに寄りつきにくくなるといいます。なお、草丈は「とうもろこし」のほうが高くなりますが、「えだまめ」は多少日陰でもよく育つので、多少陰になっても問題はありません。
  栽培のステップ

  「とうもろこし×えだまめ」を「コンパニオンプランツ」として栽培するときの、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。

 

ステップ

内容

播種・育苗

(1) 3号ポットにタネまき用土を入れ、「とうもろこし」のタネを3~4粒、人差し指1節くらいの深さにあけた穴にまきます。覆土をして、軽く手で押さえます。

(2) たっぷりと水を与え、植えつけまで日当たりのよいところで育てます。本葉が2枚になったころ、2本立てにします。




畑の準備

(1) 酸性土壌にやや弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり150gの苦土石灰を施し、よく耕します。




(2) 畝の全面に1平方メートルあたり3kgの完熟堆肥と120gほどの有機配合肥料を施し、よく耕します。幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

定植と種まき

(1) 本葉が3~4枚に育ったころ、条間40~50センチ、株間30センチ間隔で植え穴をあけ、根を傷めないように注意して「とうもろこし」の苗を植えつけます。






(2) 「とうもろこし」の株間に、「えだまめ」のタネを人差し指1節くらいの深さにあけた穴にまきます。覆土をして、軽く手で押さえます。

管理

(1) 「えだまめ」の本葉が2~3枚に育ったころ、成長の遅れているものを間引いて、2本立てにします。










(2) 「えだまめ」の本葉が6~7枚になったころ、子葉が隠れるまで土を寄せて、倒れにくくします。(培土)

(3) 「えだまめ」の花が咲くようになったら、その前に摘心します。このすると、新たな側枝が伸びやすくなり、実がたくさんつくようになります。

(4) 「とうもろこし」の本葉が5~6枚に育ったころ、間引いて1本立ちにします。このとき、残す株を痛めないようにハサミで切りようにします。

(5) 「とうもろこし」の雌花(雌穂)に雌しべ(絹糸)が出始めたら、一番上の1本を残して他の雌花をかき取ります。

収穫

(1) 「えだまめ」は莢がまだ青く、大部分が充実してきたら収穫の時期です。






(2) 「とうもろこし」は受粉してから3週間くらいで収穫できます。雌しべ(絹糸)の先端が褐色になり、すこし縮れたころが適期です。
  スリーシスターズ農法について

  相性のいい野菜の組み合わせ「コンパニオンプランツ」として有名なのが、「とうもろこし」と「まめ」、「かぼちゃ」です。古くからネイティブアメリカンに伝わる「スリーシスターズ(three sisters planting)」という農法です。
  まず「とうもろこし」と「かぼちゃ」を植え、ある程度育ったらその近くに「まめ」を蒔くと、「まめ」は「とうもろこし」を支柱にして蔓を伸ばし、「まめ」は窒素固定を行って土を肥沃にします。また「かぼちゃ」は地面を被うように広がって、水分を保つ役割を担うといいます。
  ちなみに、この方法は紀元前の古代マヤ文明の時代からすでに中南米で行われていて、それが次第にアメリカ大陸全体に広がっていったものだといいます。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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