あずき(小豆)






    プロフィール

  マメ科ササゲ属の一年草で、学名は Vigna angularis。
  中国の東北部が原産です。わが国へは2千年ほど前に渡来したと考えられています。「やぶつるあずき」から品種改良されました。そのため、蔓性を多少残していて、茎が地面を這う傾向にあります。8月から9月ごろ、葉腋に黄色い花を咲かせます。花の真ん中にある竜骨弁が旋回しているのが特徴です。莢果は円筒形で、種子は餡やぜんざい、赤飯などに利用されます。北海道から東北地方がおもな産地となっていますが、その収穫量の80%ほどは北海道です。
  系統・品種と用途

  「あずき」の種皮色は通常は赤色(あずき色)ですが、ほかに黒色や白色、緑色などがあります。わが国で生産されているのは赤色と白色だけです。
  「あずき」は、豆類の中でも生育には環境条件からの影響を受けやすい作物で、栽培に当たっては、地域の気象条件や栽培時期に適した品種タイプとそれに応じた作型を選ぶ必要があります。

  「あずき」の品種は、温度や光に対する感受性の違いにより、次の3つのタイプに分けることができます。
○夏アズキ型品種: 積算温度(日平均気温の累積値)が一定レベルに達すると開花が始まる性質(感温性)を持つ品種です。「あずき」の最大の産地である北海道の品種もこのタイプに属します。「エリモショウズ」や「きたのおとめ」、「しゅまり」などが体表品種です。
○秋アズキ型品種: 短日感光性(日長が一定時間以下になると開花が始まる性質)を持つ品種です。主に西日本で栽培されています。「大納言」や「晩大納言(おくだいなごん)」、「宝小豆」などが代表品種です。
○中間型品種: 夏アズキ型品種と秋アズキ型品種の中間の性質を持つ品種です。東北地方や中部地方の山間部を中心に栽培されています。
  栽培のポイント

  「あずき」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
  ※ここでは寒地は夏アズキ型品種、それ以外は秋アズキ型品種の栽培を対象にしています。

気候区分

作業

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12
温暖地
種まき

植えつけ

収穫

気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 05/中〜06/上   09/下〜10/中  
寒冷地   06/上〜07/上   10/上〜11/上
温暖地   06/中〜07/中   10/上〜11/中
暖 地   06/中〜07/中   10/上〜11/中

ご注意

  発芽温度は10〜35℃、生育温度は10〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

20-30

生育適温

20-25

栽培のポイント

  比較的冷涼な気候を好み、酷暑は苦手です。また寒さに弱い性質です。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-6.5

栽培のポイント

  強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。水はけが良く保水力のある土壌を好みます。

 


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8

9

10

作付け間隔

3-(4)


栽培のポイント

  連作障害の出やすい野菜です。いちど栽培したところでは、少なくとも3年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「あずき」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 3号ポットにタネまき用土を入れ、タネを3粒、間隔をあけて、人差し指1節くらいの深さにあけた穴にまきます。覆土をして、軽く手で押さえます。






(2) たっぷりと水を与え、植えつけまで日当たりのよいところで育てます。

(3) 本葉が2〜3枚に育ったころ、成長の遅れているものを間引いて、2本立てにします。

畑の準備

(1) 酸性土壌にやや弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり120gの苦土石灰を施し、よく耕します。




(2) 畝の全面に1平方メートルあたり2〜3kgの完熟堆肥と50gほどの有機配合肥料を施し、よく耕します。幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。
  肥料とくに窒素分は少なめに施肥します。

植えつけ

(1) 本葉が4枚のころ、条間45センチに株間30センチで植え穴をあけ、根を傷めないように注意して苗を植えつけます。








(2) 8号鉢に1株、65センチのプランターなら3〜4株が植えられます。

(3) 本葉が6〜7枚になったころから、除草を兼ねて中耕を行い、培土(土を寄せて)倒れにくくします。この作業は、根を傷めないよう、開花期前までに終了させます。

追肥・防除

(1) 追肥の必要はほとんどありません。








(2) 「あずき」は病害虫により収量、品質両面で被害を受けやすい作物です。必要に応じて薬剤による防除を行ってください。

収穫

(1) 「あずき」は、同じ株でも莢の成熟が斉一ではないため、一斉収穫は行わず、数回に分けて褐色になった莢から順に手で摘みとって収穫してください。






(2) 莢が乾燥した段階で脱粒して豆を取り出し、さらに十分に乾燥させてから保存します。
  おもな病害虫

  「あずき」には、「アズキノメイガ」や「カメムシ」、「スズメガ」、「アブラムシ」などの害虫がつきます。またアズキモザイク病やさび病、炭疽病、菌核病、灰色かび病、萎凋病などの病気も発生します。手で捕殺したり、さやごと除去、「あずき」が適用作物となっている登録農薬を使用して適時・適切に実施してください。

  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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