ふき(蕗)





    プロフィール

  キク科フキ属の多年草で、学名は Petasites japonicus。

  わが国の各地をはじめ、朝鮮半島や中国にも分布しています。蕗の薹(ふきのとう)は春を告げる山菜の代表ですが、これは花芽を苞で包んだ茎にあたります。雌株と雄株があり、根生葉は花が終わるころから地上に現れます。食用として伽羅蕗(きゃらぶき)やフキの薹の味噌合えにされます。
  系統・品種と用途

  山野に生えているものは「のぶき(野蕗)」ですが、これから各地で選抜改良された品種があります。「愛知早生ふき」や「みずぶき」、「八つ頭」、「秋田ぶき」などが有名です。野菜としては、「愛知早生ふき」が流通量の多くを占めています。
  栽培のポイント

  「ふき」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、記載されている内容をよく確認してください。※ここでは「みずぶき」を例にしています。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

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9

10

11

12

温暖地

植えつけ

収穫


気候区分

植えどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 03/下〜04/下   05/下〜06/下  
寒冷地 03/中〜04/下 10/中〜11/中 05/中〜06/下 05/中〜06/下
温暖地 03/上〜04/上 10/中〜11/下 05/上〜06/下 05/上〜06/下
暖 地 03/上〜04/上 10/中〜12/下 05/上〜06/下 05/上〜06/下

ご注意

  萌芽温度は10〜25℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

萌芽適温

15-20

生育適温

15-25

栽培のポイント

  耐寒性が強く、地下茎は寒地でも容易に越冬します。また夏季は強光や高温によって、一時的に成長を停止します。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.5-6.5

栽培のポイント

  ほとんど中性に近い土壌を好みます。酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

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5

6

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9

10

作付け間隔

0-(1)


栽培のポイント

  ふつうは作付け後、そのまま自生させます。また連作障害については出にくいようですが、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないほうがいいでしょう。
  栽培のステップ

  「みょうが」を栽培するとき、植えつけから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

根株の準備

(1) 市販されている無病の根株(地下茎)を入手します。




(2) ふつうは、この根株を15センチくらいの長さに切って、節を3〜4節つけた状態で植えます。

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕しておきます。




(2) 元肥として1平方メートルあたり完熟堆肥5kgと、有機配合肥料100gをよくすき混み、幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

植えつけ

(1) 株間30センチくらいに植え穴をあけ、根株を2〜3株くらいずつ植えつけます。覆土は5〜10センチほどにします。






(2) 植え付け後、萌芽する前に、乾燥や雑草の発生を防止するために、畝の表面に落葉や完熟堆肥の敷き込みを行ないます。秋植えの場合は、冬越しにもなります。

追肥・管理

(1) 「ふき」には、年2回の生育期があります。春は4月から6月と、秋は9月から11月です。








(2) この成長の時期に、有機配合肥料を株間に施します。

(3) 土壌の乾燥と過湿に弱いので、気をつけてください。

(4) 「ふき」は半陰性の植物で、夏の強い日差しを嫌うので、寒冷紗をかけて真夏の光を防ぎます。

収穫

(1) 高さ40〜50センチになったものを、葉柄の根もとから切り取ります。水分が多いため、収穫は早朝か夕方に行うようにします。




ステップ

内容

2年目以降

(1) 秋の成長期が終わり、霜が降りるようになると、葉が枯れてきます。そのままにすると病気の原因にもなりますので、切り取って処分します。そのあと完熟堆肥と苦土石灰を施用しておきます。

(1) 2月下旬から3月上旬にかけて、「ふきのとう」がでてきます。これは食用になり、収穫してください。ただ、残しておくと葉の生育が悪くなるので、取り除くようにします。








(2) 一度植えると3〜4年以上はそのままで収穫できます。ただ質の良い「ふき」をとり続けるには、5年ぐらいで粗く植え替え、元気を取り戻させるようにします。
  おもな病害虫

  「ふき」のおもな害虫としては、アブラムシ類やヨトウムシ、フキノメイガなどあり、おもな病害として、半身萎凋病や白絹病、フキ斑点病などがあります。発病した株は除去して畑の外で処分し、残渣が残らないように注意しましょう。菌が残存していて再発する恐れがありますので、土壌の消毒が必要です。
  「ふき」のQ&A

  Q1:「ふき」のおもな品種を教えて。
  A1:「ふき」のおもな品種には、つぎのようなものがあります。
・「愛知早生ふき」:春の萌芽が早く、高さは1メートルほど、葉柄は太く、淡緑色から紫紅色で、肉質はやや硬く、苦味も強い。
・「みずぶき」:萌芽が遅く、高さは1メートル以内、葉柄は淡緑色、肉質は良好で苦味も少ない。
・「秋田ふき」:萌芽が遅く、高さは2メートルほど、葉柄は長大で、縦の筋が強く凹凸が出る。毛茸が長く密生し、加工用に用いる。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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