
かぼちゃ(南瓜)


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プロフィール

ウリ科カボチャ属の一年草で、学名は Cucurbita sp.。
中央アメリカからメキシコが原産といわれています。わが国へは「にほんかぼちゃ」が室町時代、「せいようかぼちゃ」は江戸時代末期に渡来しました。名前は、カンボジアの国名が語源です。強健で育てやすい果菜類で、ビタミンやカロチンを多く含む緑黄色野菜です。蔓を4メートルほど伸ばして、果実を実らせます。
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系統・品種と用途

わが国で栽培されている「かぼちゃ」は、「にほんかぼちゃ」と「せいようかぼちゃ」、「ペポかぼちゃ」の3系統です。「にほんかぼちゃ」は粘質で和食にあいますが、食生活の洋風化とともに、現在ではほとんどが「せいようかぼちゃ(くりかぼちゃ)」が栽培されるようになりました。甘みが強く、粉質なのが特徴です。「ペポかぼちゃ」は、淡泊な味でユニークな形が特徴です。
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栽培のポイント

「かぼちゃ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
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 気候区分
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 作業
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 1
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 温暖地 |
 種まき |
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 植えつけ |
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 収穫 |
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 気候区分
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 まきどき (春|秋)
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 収穫時期 (春|秋)
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| 寒 地 |
05/上〜06/上 |
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08/下〜10/上 |
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| 寒冷地 |
04/中〜05/下 |
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08/中〜09/下 |
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| 温暖地 |
04/上〜05/下 |
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07/下〜09/下 |
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| 暖 地 |
03/下〜05/中 |
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07/中〜09/中 |
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ご注意
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発芽温度は15〜40℃、生育温度は10〜35℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。
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℃
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15 20 25
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発芽適温
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20-25
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生育適温
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20-25
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栽培のポイント
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果菜類のなかでは、低温にも高温にも耐え、育てやすい野菜です。ただ多湿地では疫病が発生することがあるので、水はけをよくすることが大切です。
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pH
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5.0 6.0 7.0
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土壌酸度
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5.5-6.8
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栽培のポイント
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中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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 0 |
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 9 |
 10 |

作付け間隔
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0-(1)
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栽培のポイント
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ウリ科ではめずらしく連作障害のでにくい野菜です。それでも念のため、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないほうが無難です。
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栽培のステップ

「かぼちゃ」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

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ステップ
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内容
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種まき・育苗
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(1) タネを一晩水に漬けておきます。育苗箱に条間10センチ、株間2センチほどの間隔で条まきします。覆土は1センチくらいです。3〜3.5号ポットに直接、1〜2粒ずつ蒔いてもかまいません。
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(2) 本葉が1枚のころ、3.5〜4号ポットに移植します。寒さには強いですが、早い時期にはビニールトンネルなどで保温してください。
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(3) 本葉が4〜5枚になるまで育苗します。
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畑の準備
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(1) 強い酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり150gの苦土石灰を施し、よく耕します。
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(2) 畝の真ん中に20〜30センチほどの溝を掘るか、全面に1平方メートルあたり3kgの完熟堆肥と100gほどの有機配合肥料を施し、よく耕します。そのあと幅90センチ、高さ10センチとほどの畝を立てます。
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植えつけ
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(1) 遅霜の心配がなくなり、本葉が4〜5枚くらいに育ったころに植えつけます。
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(2) 畝に、株間60〜80センチの間隔で植え穴を掘り、根を傷めないように注意して植えつけます。10号深鉢には1株、65センチの深プランターに2株を植えることができます。
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(3) 生育初期の保温と害虫防除のため、必要に応じてビニールのホットキャップやあんどんで被います。
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整枝・追肥
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(1) 親蔓1本と子蔓1本を伸ばして、ほかの子蔓は摘み取ります。
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(2) それぞれの蔓は、畝の両側に伸ばします。蔓の下に、マルチングや敷きわらをします。
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(3) 立体栽培にするときは、蔓を1〜2本ずつ、ネットに誘引します。
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(4) 蔓の長さが50〜60センチになったころと、果実がボールくらいの大きさになったころに、追肥として有機配合肥料なとを施します。窒素分が多いと「つるぼけ」を起こすので注意が必要です。
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収穫
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(1) 品種によって違いますが、開花後30〜50日たったころ、果皮に爪が立たないくらいに硬くなったときが収穫の目安です。果梗(へた)の部分がコルク化してきています。
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(2) 収穫の1週間くらい前から水やりを控えると、果実の糖度があがり、裂果も防げます。
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(3) 「かぼちゃ」は収穫後、常温で1〜2週間ほど追熟させて糖度を増し、そのあとに食べます。
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おもな病害虫

「かぼちゃ」には比較的病害虫が少ないですが、アブラムシ類やウリハムシなどの害虫、うどんこ病などの病気が発生します。
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おもしろ百科

「鹿ヶ谷かぼちゃ」

「にほんかぼちゃ」の一品種で、京都の鹿ヶ谷で江戸時代の末期から栽培されていました。瓢箪形で、果面にこぶがあり縦溝は不鮮明です。はじめは緑色ですが、熟すと白粉を帯びた淡い橙褐色になります。ふつうの「かぼちゃ」に比べると粘質で水分が多いため、煮物や天ぷらに利用されます。

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「かぼちゃ」のQ&A

Q1:「かぼちゃ」の果実にカビが生え、腐ってしまいます。
A1:露地栽培で、果実の地面に接する部分から発生する「綿腐病(わたぐされびょう)」です。ときには、葉にも発生します。糸状菌が原因で、30℃前後の高温と長雨による多湿条件になると多発します。予防としては、畑の水はけをよくして、果実が直接土に触れないように、わらやビニールでマルチングをします。

Q2:「かぼちゃ」の着果がよくありません。
A2:「かぼちゃ」は給肥力が強く、元肥が多いと、葉ばかり茂って果実がつかない「つるボケ」になります。着果を良くするには元肥を控え、着果を確認してから追肥するようにします。また、春先の温度が低いときや梅雨期には、昆虫が飛来しないので、朝早くに人工交配をするようにします。

Q3:「かぼちゃ」の葉がうどん粉をまぶしたようになりました。
A3:葉にうどん粉をまぶしたように白いカビが生える「うどんこ病」です。日当たりや風通し、水はけなどが悪いことが原因になります。ひどいと株が枯れますので、早めに病葉を切り取って処分し、殺菌剤の散布を行うようにします。

Q4:「かぼちゃ」を直まきしましたが発芽しません。
A4:「かぼちゃ」の発芽には、地温と水分それに酸素が必要です。発芽適温は25〜30℃(最低10℃、最高35℃)です。直まきするときは、地温が十分上がってきてからタネまきし、ホットキャップをかけるようにします。また乾燥した土では発芽しないので、十分水やりを行い、発芽するまでは乾かないようにします。

Q5:「かぼちゃ」を美味しくするには、どうすればいいですか。
A5:「かぼちゃ」は日当たりが良く、水はけの良いところで栽培することが一番です。とくに多湿には弱いので、高畝(高さ20cmほど)にすることも有効です。「かぼちゃ」は開花後40〜50日で、果梗がコルク化したころに収穫します。収穫したばかりの果実はでんぷんが多く、あまり甘くありません。収穫後は7〜10日ほど、風通しのよい場所に置いておいてキュアリング(追熟)すると甘くなります。

Q6:「かぼちゃ」はどのくらい貯蔵できますか。
A6:「かぼちゃ」は、ふつう丸ごとのまま適切な場所(遮光した10℃くらいのところ)を選べば、2〜3か月程度の保存が可能です。新聞紙に包んで常温で風通しのよいところに置けば2か月、さらにポリ袋にいれて冷蔵庫の野菜室で保存すれば2〜3か月程度は保存できます。よく半年もつということも言われますが、表面は変化なくても中の種などのわたが1〜3カ月で腐ります。また2か月以上置くと味は落ちるのが現実です。

Q7:「かぼちゃ」の果皮が白っぽくなっています。
A6:「かぼちゃ」は、ふつう大きな葉の下に育つため、あまり日焼けのことは問題になりません。ただ何らかの条件で、果皮が直射日光に長い間晒されると、果皮が白化するという日焼けを起こします。この白化は、見栄えが低下するだけではなく、腐敗の原因となります。これを予防する一般的な対策は、日に当たっている「カボチャ」の果実を新聞紙で被うことです。

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写真提供: 「ボタニックガーデン」 イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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大地の歓びをつたえ、ホームガーデンとともに


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