からみだいこん(辛味大根)








    プロフィール

  アブラナ科ダイコン属の一年草で、学名は Raphanus sativus var. hortrnsis。

  辛味大根はふつうの大根よりも小ぶりで辛味が強く、水分が少ない大根の総称です。おろしにしたときに水気が少ないので、そばつゆなどが薄まらないこともあり、そばやうどんに使われることから多いです。ただ、非常に辛いので、ふつうの大根のように煮物などには向いていません。

  写真左上の品種は、「辛味大根からいね」
  左中は、「辛味大根からいね赤」
  左下は、「カザフ辛味大根」
  系統・品種と用途

  栽培の起源は古く、江戸時代の元禄時代のころに、京都府や長野県で栽培が始まったと言われています。多くの地方品種と育成・交配の品種があります。
(1) 辛味大根: 京野菜の一つで、京都市北区大北山(原谷)原産の地大根。
(2) ねずみ大根・中之条大根: 長野県埴科郡坂城町で栽培される地大根。
(3) 親田辛味大根: 長野県下伊那郡下條村で栽培される地大根。
(4) たたら辛味大根: 長野市鑪(たたら)地区で作られてきた短形の地大根。
(5) 戸隠地大根: 長野市戸隠地域に伝わる地大根。
(6) 森辛味大根: 長野県千曲市森地区で栽培されてきた地大根。
(7) 松館しぼり大根: 秋田県鹿角市八幡平松館集落で栽培されている地大根。
(8) 板垣大根: 福井市板垣地区で栽培される地大根。
(9) 辛味大根旭山: 福井県で栽培される地大根。
(10) 伊吹大根: 滋賀県伊吹町大久保地方で栽培されてきた地大根。
(11) 群馬産辛味大根: 群馬県伊勢崎市で栽培される辛味大根。
(12) カザフ辛味大根: そ生研育成(そ菜種子生産研究会)の辛味大根。
(13) 辛味大根からいね・からいね赤: 渡辺採種育成の辛味大根。
(14) 出雲おろち大根: 島根大学育成の辛味大根。
(15) おいばね: ナント種苗交配の辛味大根。
  栽培のポイント

  「からみだいこん」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。ほとんどは秋まき品種ですが、どうしても春蒔きしたい場合は、「おいばね(ナント種苗)」や「グリーン辛味大根(=カザフ辛味大根・中原種苗)」などを利用してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

収穫

気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地   08/中〜08/下   10/下〜11/下
寒冷地   08/下〜09/上   11/上〜12/上
温暖地   09/上〜09/中   11/中〜12/中
暖 地   09/中〜09/下   11/下〜12/下

ご注意

  発芽温度は10〜40℃、生育温度は10〜25℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

15-35

生育適温

15-20

栽培のポイント

  冷涼な気候を好み、耐寒性があります。また暑さにはやや弱い性質です。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

5.8-6.8

栽培のポイント

  中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。やや乾燥気味に管理すると辛味が増します。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

1-(2)


栽培のポイント

  連作障害がでますので、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「からみだいこん」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕します。




(2) 畝全体を20センチほどの深さによく耕し、1平方メートルあたり2kgの完熟堆肥と30〜40gの有機配合肥料を施して混ぜ込みます。(肥料成分は標準の1/3程度を目安に、多肥は避けます。)幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

種まき

(1) 畝の表面を木ぎれなどで均し、条間45センチに株間20〜25センチで、深さ1センチほどのまき穴をつけます。






(2) 1つのまき穴に、重ならないようにタネを5〜6粒まきます。1センチほど覆土を掛けて軽く転圧し、たっぷりと水を与えます。

(3) 乾燥と雑草が生えるのを抑えるために、まき穴のうえに腐葉土や籾殻をまいておきます。

間引き

(1) 本葉が1〜2枚でたころに、3本に間引きます。間引きのときには、子葉のかたちが良いものを残します。






(2) 本葉が3〜4枚のころに、2本に間引きます。

(3) 本葉が5〜6枚のころに、間引いて1本立ちにします。間引いた株は、間引き菜として利用してください。

追肥

(1) 2回目の間引きの後に、必要に応じて、畝の両側に有機配合肥料を施し、土寄せします。




(2) アブラムシやコナガなどの害虫がよくつきますので、防除を怠らないようにします。
  ただし、アブラナ科の植物なので、スミチオン系の殺虫剤を散布すると薬害がでます。

収穫

(1) 根の直径が3〜8センチくらい(品種により異なります)になり、外側の葉が垂れるようになったら収穫の適期です。






(2) 収穫しておろしたてのものを、薬味に利用するのが一番です。
  おもな病害虫

  「からみだいこん」には、アブラムシが大敵です。コナガやヨトウムシなどにも注意が必要です。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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