マーシュ(野苣)





    プロフィール

  オミナエシ科ノヂシャ属の一年草で、学名は Valerianella locusta。

  ヨーロッパが原産です。わが国でも明治時代初めに導入されましたが、あまり定着せず、各地で散発的に帰化状態にあります。湿り気のある場所や荒れ地、道ばたなどに生え、高さは30センチほどになります。根生葉はへら形でロゼットを形成し、茎葉は披針形で対生します。4月から6月ごろ、茎頂に集散状の花序をだし、小さな白色の花を咲かせます。「マーシュ(Mâche)」はフランス語、和名では「のぢしゃ(野苣)」と呼ばれます。
  系統・品種と用途

  品種の分化はほとんどありません。野菜としても栽培され、ヨーロッパではトスサラダの材料としてよく利用されます。肉料理の付け合わせにも最適です。
  栽培のポイント

  「マーシュ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

収穫


気候区分

まきどき (春|秋)

収穫時期 (春|秋)
寒 地 03/下〜05/上 09/上〜09/下 05/中〜06/下 10/中〜11/下
寒冷地 03/中〜04/下 09/中〜10/上 05/上〜06/中 10/下〜12/上
温暖地   09/下〜11/中   11/上〜03/中
暖 地   10/上〜11/下   11/中〜03/下

ご注意

  発芽温度は5〜20℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

発芽適温

10-15

生育適温

15-20

栽培のポイント

  地温が21℃(70°F)になると二次休眠に入って発芽不良になります。また24〜25℃の気温が続くと抽台します。従って、温暖地から暖地の春まきはお勧めできません。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.5

栽培のポイント

  ほとんど中性に近い土壌を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

1-(2)


栽培のポイント

  連作障害がでますので、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「マーシュ」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり150gの苦土石灰を施し、よく耕しておきます。




(2) 元肥として1平方メートルあたり完熟堆肥3kgと、有機配合肥料50gをよくすき混み、幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

種まき

(1) 畝の表面の土を砕きながら均し、畝と直角に20cmくらいの間隔で蒔き溝をつけます。(雁木蒔き)








(2) マルチを掛けるときは、15cm間隔の穴あきマルチを使用します。

(3) 蒔き溝のときは1〜2cm間隔で、穴あきマルチのときは1か所に4〜5粒のタネを蒔きます。

間引き
追肥

(1) 本葉が2〜3枚のころ、3cmほどの間隔に間引きます。穴あきマルチのときは3株くらいに間引きます。また過湿を避けて乾燥気味に管理します。








(2) 本葉が5〜6枚のころ、5cmほどの間隔に間引きます。マルチのときは1〜2株に間引きます。ほとんど追肥の必要はありません。間引き菜もサラダなどに利用できます。

収穫

(1) 草丈が5〜10cmほどになったら収穫です。抜き取って収穫するのが一般的です。






(2) 霜が降りる場合は、ビニールトンネルや簡単な霜よけで保護すると冬越ししやすくなります。

(3) 4月から6月ごろなると花が咲きます。抽台すると葉が硬くなって食用に適さなくなるので、その前に収穫を終わるようにします。
  おもな病害虫

  「マーシュ」には、アブラムシがつきますので注意が必要です。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
[Home]



大地の歓びをつたえ、ホームガーデンとともに