みずな(水菜)
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プロフィール
アブラナ科アブラナ属の一年あるいは二年草で、学名は Brassica campestris var. laciniifolia。
京都府が原産です。江戸時代の初めから栽培されてきました。名前は、畦の間に水を引き込んで栽培したことから。関東地方では「きょうな(京菜)」と呼ばれます。茎は細く、よく枝分かれして大株となり、葉は細かく切れ込みます。4月ごろ、「あぶらな」に似た花を咲かせます。
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系統・品種と用途
「みずな」は、肉類の臭みを消す効果があり、冬の鍋物料理の定番です。古くから漬け物にも利用されてきましたが、最近ではサラダ感覚での利用も好まれています。ふつうは秋まきで冬に収穫しますが、春まきも可能です。春にまいた場合は、抽苔(とうだち)が早いので、株が小さいうちに収穫します。
「みずな」の品種には、「千筋京水菜」や「サラダ水菜」、「赤水菜」、「紫水菜」、「広茎京菜」、「壬生菜」などがあります。また品種には、早生や中生、晩生があり、この順番で葉色は濃くなり、耐寒性が強くなるなどの特徴があります。
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栽培のポイント
「みずな」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
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気候区分
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作業
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1
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3
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8
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9
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10
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11
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温暖地 |
種まき |
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植えつけ |
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収穫 |
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気候区分
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まきどき (春|秋)
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収穫時期 (春|秋)
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寒 地 |
04/上〜09/中 |
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05/中〜10/下 |
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寒冷地 |
03/中〜09/下 |
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04/下〜11/上 |
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温暖地 |
03/上〜06/中 |
08/中〜11/中 |
04/中〜07/下 |
09/下〜12/下 |
暖 地 |
02/下〜06/中 |
08/下〜11/下 |
04/上〜07/下 |
10/上〜01/上 |
ご注意
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発芽温度は5〜35℃、生育温度は0〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。
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℃
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152025
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発芽適温
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15-25
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生育適温
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15-25
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栽培のポイント
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冷涼な気候を好み、耐寒性があります。また比較的、耐暑性もあります。
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pH
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5.06.07.0
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土壌酸度
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6.0-6.5
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栽培のポイント
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中性に近い、弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
作付け間隔
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1-(2)
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栽培のポイント
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いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。連作すると根こぶ病がでるので注意が必要です。
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栽培のステップ
「みずな」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。
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ステップ
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内容
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畑の準備
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(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕します。
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(2) 畝全体に、1平方メートルあたり2kgの完熟堆肥と60gほどの有機配合肥料を施し、よく混ぜ込みます。幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。
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種まき
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(1) ベッド(床)を均し、30〜45センチ間隔に幅2センチ、深さ1センチほどの溝を2条つけます。小株で収穫するときは、20〜25センチくらいの間隔で3条にします。
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(2) 溝のなかに、1センチくらいの間隔で条まきするか、タネを10センチくらいの間隔に4〜5粒を点まきします。
1センチほどの覆土をして、軽く押さえ、十分に水を与えます。
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(3) 65センチのプランター栽培では、条間15センチくらいで2条まきにします。もちろん、ばらまきでも構いません。
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間引き 水やり
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(1) 点まきしたときは、本葉が4〜5枚くらいまでに、生育にあわせて間引き、1本立ちにします。
プランターなどで条まきしたときは、本葉が3〜4枚くらいのころ、5〜10センチの間隔に間引きます。
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(2) 間引いた小さな株も、間引き菜として利用できます。
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(3) 生育期には、土の表面が乾いたら水やりをします。水切れしないように注意してください。
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追肥
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(1) 草丈が15センチくらいに伸びたころ、必要に応じて、株のまわりに有機配合肥料を追肥して、土に混ぜ込みます。
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(2) 葉が重なりはじめたころに、畝の両肩に2回目の追肥をして、土寄せします。
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収穫
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(1) 若どりするときは、草丈25センチくらいで収穫します。大株どりにするときは、播種後45〜60日くらいが収穫期になります。
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(2) 春まきの場合は、抽苔(とうだち)が早いので、株が小さいうちに収穫します。
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(3) 抽苔(とうだち)すると、菜の花になります。
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おもな病害虫
「みずな」には、アブラムシやコナガ、ヨトウムシなどが大敵です。とくに生育初期には被害が大きくなりますので、防虫ネットやべた掛け資材で被うことも必要です。ウイルス病などの病気も発生します。
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おもしろ百科
「みぶな(壬生菜)」
京都府が原産の「みずな」の一品種です。江戸時代から、京都市中京区の壬生(みぶ)が産地であったことに由来します。「みずな」と非常によく似ていますが、葉が細長い卵形で欠刻のないことで区別できます。また花梗が長く、花弁が狭長いことも相違点です。別名で「まるばみずな(丸葉水菜)」とも呼ばれます。おもに漬け物用として利用されますが、鍋物や煮物にも使えます。
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「みずな」のQ&A
Q1:「みずな」が霜にあたると美味しくなるのは。
A1:「みずな」が霜にあたると、凍って細胞が壊れないように糖分やうまみを増やします。あわせて凍ることにおいて細胞膜に穴があき、やわらかくなります。
Q2:「みずな」の保存方法は。
A2:「みずな」は、鮮度の低下が早く、日持ちしない野菜です。収穫したら早めに食べるか、すぐに使わない場合はきちんと保存します。水気を切り、湿らせた新聞紙に包んで、ビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てて入れます。
Q3:「みずな」を柔らかく育てるには。
A3:「みずな」をサラダ用などに柔らかく育てるには、堆肥などの有機質を多く施し、追肥・水やりを欠かさないことが大切です。また半日陰(不織布などで被って)に栽培して、ある程度密植し、少しひ弱に育てる事でも柔らかくなります。収穫するときも、日中気温があがって萎れてしまわないうちにすることが大切です。
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写真提供: 「ボタニックガーデン」 イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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