ルバーブ(丸葉大黄)
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プロフィール
タデ科ダイオウ属の多年草で、学名は Rheum rhaponiticum。
ヨーロッパからシベリア南部に分布しています。紀元前3000年ごろから栽培され、葉柄をジャムや砂糖漬け、シチューなどに利用されてきました。「あんず」に似た香りと「りんご」より強い酸味は、欧米人の好むところとなっています。わが国へは明治時代に渡来しましたが、わずかに栽培されているにすぎません。和名では「まるばだいおう(丸葉大黄)」とか「しょくようだいおう(食用大黄)」と呼ばれます。
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系統・品種と用途
食用にするところは太い葉柄で、特有の香りと強い酸味があり、おもにジャムに利用します。紅茎種と緑茎種とに大別されますが、ジャムなどに使われることから、紅茎の色の濃いものが主流です。
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栽培のポイント
「ルバーブ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。
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気候区分
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作業
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1
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3
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4
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5
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6
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8
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9
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11
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12
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中間地 |
種まき |
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植えつけ |
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収穫 |
(翌年)
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気候区分
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まきどき (春|秋)
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収穫時期 (春|秋)
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寒 地 |
04/上〜05/中 |
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06/下〜07/下 |
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寒冷地 |
03/下〜05/上 |
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06/中〜07/中 |
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温暖地 |
03/中〜04/下 |
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06/上〜07/上 |
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暖 地 |
03/上〜04/中 |
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05/下〜06/下 |
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ご注意
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発芽温度は10〜30℃、生育温度は5〜30℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。
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℃
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152025
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発芽適温
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15-25
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生育適温
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15-20
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栽培のポイント
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冷涼な気候を好みます。寒さには強く、暑さには弱い性質です。日当たりがよく水はけのよい場所で育てます。
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pH
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5.06.07.0
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土壌酸度
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6.0-6.8
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栽培のポイント
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ほとんど中性に近い弱酸性の用土を好みます。酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。
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年
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
作付け間隔
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1-(2)
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栽培のポイント
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あまり連作障害はないようですが、いちど栽培したところでは、少なくとも1〜2年は栽培しないようにしてください。
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栽培のステップ
「ルバーブ」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。
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ステップ
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内容
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種まき・育苗
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(1) 連結ポットや3号ポットにタネまき用土を入れ、タネを2〜3粒ずつまきます。5ミリほどの覆土を掛けます。たっぷりと水をやり、発芽するまでは乾かさないようにします。
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(2) 本葉1〜2枚のころに一本立ちにして、本葉が4〜5枚になるまで育苗します。
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畑の準備
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(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり苦土石灰100gを施し、よく耕します。
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(2) 畝全体に元肥として、1平方メートルあたり完熟堆肥5kg、有機配合肥料100gを入れてすき混みます。そのあと幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。
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植えつけ
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(1) 本葉が4〜5枚になったころ、株間45〜60センチほどの間隔で植え穴を掘り、植えつけます。
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(2) ハウス内で育てた苗を定植するときは、黒マルチを掛けます。また水はけが悪いと、根腐れが起こるので注意が必要です。
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追肥・管理
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(1) 夏に1回から2回、有機配合肥料を追肥します。
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(2) 夏に抽台してくるので、摘蕾します。
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(3) 1年目は株の充実に専念して、2年目から収穫するようにします。
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(4) 冬になると、地上部は枯死するので、切り取って土寄せしておきます。
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(5) 春、新芽が伸び始めたら、苦土石灰と有機配合肥料を追肥します。
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収穫
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(1) 植えつけ2年目の5月から6月ごろ、大きく育った葉を葉柄の付け根で切りとり、収穫します。なお葉には蓚酸が多く含まれることから廃棄して、葉柄だけにします。
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(2) 梅雨明けごろから生育が鈍るので、収穫は控えるようにします。
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株分け
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(1) 植え付けて4年目くらいになってくると、株が大きくなり、混み合ってきて葉柄が細くなってくるので、株分けをして植え替えます。
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(2) 株分けは、春に新芽がでてきたころ株を掘り起し、1株に芽が2〜3個以上ついてる状態で分けて植え付けます
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おもな病害虫
「ルバーブ」は、春にタデ科の雑草につくコガタルリハムシが、葉を食害します。
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「ルバーブ」のQ&A
Q1:「ルバーブ」のジャムの作り方は。
A1:「ルバーブ」のジャムは次のように作ります。
(1) ルバーブの葉柄をきれいに洗い、皮のまま、2〜3センチの長さに切ります。
(2) 鍋にルバーブを入れ、ルバーブの重量の30〜50%のグラニュー糖を加えてよく混ぜ合わせ、しばらく放置してなじませます。
(3) 鍋を火にかけ、弱火で煮込みます。かき混ぜながら煮ると、葉柄が溶けてとろとろになってきます。さらに煮詰めてペースト状になったら完成です。
(4) 仕上げにレモン汁を加えると、甘さがひきしまります。
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画像提供:ボタニックガーデン イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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