さといも(里芋)






    プロフィール

  サトイモ科サトイモ属の多年草で、学名は Colocasia esculenta。

  インド東部からインドシナ半島あたりが原産です。インドでは7000年もの昔から食用に栽培されていたといいます。今では熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されています。「さといも」には品種が多く、わが国ではそのなかの耐寒性品種群が栽培されています。品種改良を繰り返した結果、めったに花は咲きません。
  系統・品種と用途

  一般的な品種で小芋を食べる「土垂(どだれ)」、親芋も小芋も食べる「海老芋(えびいも)」や「セレベス」、親芋のみを食べる「京芋」、親芋と小芋がひと塊になる「八頭(やつがしら)」、茎を食用にする「蓮芋(はすいも)」などがあります。
  栽培のポイント

  「さといも」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

芽だし

植えつけ

収穫


気候区分

植えどき

収穫時期
寒 地 05/下〜06/中   10/上〜10/下  
寒冷地 05/下〜06/中   10/上〜11/中  
温暖地 04/下〜05/中   09/下〜11/下  
暖 地 04/中〜05/上   09/下〜11/下  

ご注意

  萌芽温度は15〜35℃、生育温度は5〜35℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


253035

萌芽適温

25-35

生育適温

25-30

栽培のポイント

  高温多湿を好み、夏の暑さでもよく成長します。また寒さには弱く、1〜2回霜を受けただけで葉は容易に枯れてしまいます。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.0

栽培のポイント

  ほとんど中性に近い土壌を好みます。酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

4-(5)


栽培のポイント

  連作障害がでやすいので、いちど栽培したところでは、少なくとも4〜5年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「さといも」を栽培するとき、植えつけから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

芽だし

(1) タネ芋の発芽には25〜30日かかるので、通常は催芽してから植えます。育苗ポットや発泡スチロール箱に栽培用土を入れ、タネ芋の芽を上にして仮植えします。




(2) 暖かい場所に移して、温度を15℃以上に保ちます。芽が5〜6センチほどに伸びて、最初の葉が展開する前に、植えつけるようにします。

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕しておきます。




(2) 元肥として1平方メートルあたり完熟堆肥2kgと、有機配合肥料100gをよくすき混み、幅90センチ、高さ20センチほどの畝を立てます。

植えつけ

(1) 黒マルチを張り、30〜40センチ間隔に植え穴をあけます。黒マルチを張ると地温があがり成長がよくなります。






(2) 開けた黒マルチの穴に、タネ芋を植えつけます。

管理・追肥

(1) 乾燥を嫌うため、乾かないようにこまめに水やりをします。とくに、夏は気温が高くなるため水切れしやすくなるので注意が必要です。










(2) 本葉が3枚くらいでたら、1回目の追肥です。有機配合肥料を1株あたり10〜20g施します。

(3) 1回目追肥の1か月がたったころ、2回目の追肥を施します。

収穫

(1) 葉が黄色く枯れ始めたら収穫適期です。予め地上に出ている部分を、刈り取ります。霜が降りると茎が腐ったようになるので、畑に残すときも、茎は刈り取っておきます。






(2) スコップや鍬を入れて土を掘り起こし、イモを傷めないようにして、手で掘り上げて収穫します。

(3) 「さといも」は土付きのまま新聞紙などに包んで、常温で保存します。




ステップ

内容

コンパニオンプランツ

(1) 「さといも」と「しょうが」は、栽培期間や、好む土壌などが共通しています。また夏の強光が苦手な「しょうが」にとっては、ちょうどよい日陰となります。




(2) 南北の畝なら北側に、東西の畝なら東側に「しょうが」を植えるようにします。
  おもな病害虫

  「さといも」のおもな病気としては、汚斑病(おはんびょう)やモザイク病などがあります。また、おもな害虫としては、ワタアブラムシやセスジスズメ、ハスモンヨトウなどがあげられます。
  「さといも」のQ&A

  Q1:「いもがら(ずいき)」として食べられる品種は。
  A1:「いもがら(ずいき)」として食べられるのは、八つ頭やセレベス、蓮芋(はすいも)などです。石川早生や土垂などの葉柄は、えぐみが強くて食べることができません。

  Q2:「さといも)」の親芋は食べられますか。
  A2:「さといも」の親芋は、どれも食べることができます。「八つ頭」や「セレベス」、「えびいも」といった品種は、親芋も子芋や孫芋と同じように柔らかく、一方「石川早生」や「土垂れ」などは親芋が硬いため、調理に工夫が必要です。

  Q3:「さといも)」の逆さ植えとは。
  A3:「さといも」の逆さ植えとは、タネ芋を逆さにし、芽を下にして植える方法です。逆さ植えでまず育苗し、芽出ししてから本畑へ植えるのがポイントです。また5〜10センチほどの穴を掘って苗を植えます。逆さ植え「さといも」は大株になるので、株間は60センチほどの疎植にします。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
[Home]



大地の歓びをつたえ、ホームガーデンとともに