わけぎ(分葱)





    プロフィール

  ユリ科ネギ属の多年草で、学名は Allium x wakegi。

  原産地については、西アジアから地中海東部あたりだと考えられていますが、不詳です。わが国へは5世紀頃に渡来しています。葉は細い円筒形で叢生し、高さ30センチほどになります。分けつ力が強く、1株で20〜30本に増えます。春から初夏にかけて、狭卵形の鱗茎を結び、休眠します。3月から4月ごろ、開花しますが、ほとんど結実しません。
  系統・品種と用途

  「ねぎ」と「シャロット」との自然交雑により生まれた一代交配種です。種子はできず、もっぱら球根により増殖します。「ねぎ」に比較して、耐暑性や耐寒性が弱いため、寒地・寒冷地では不向き、おもに温暖地向きとされています。ただ寒冷地では、冬に葉が枯れますが、春になると復活します。
系統的には、早生種(秋冬どり)と晩生種(春どり)があるくらいです。「二十日ねぎ」とも呼ばれる「台湾わけぎ」は、ふつうの「わけぎ」とは異なり、夏季に休眠しにくいという特徴があります。
  栽培のポイント

  「わけぎ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。

気候区分

作業

1

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12

温暖地

植えつけ

収穫


気候区分

植えどき

収穫時期
寒 地        
寒冷地   07/下〜08/下  04/中〜05/中 10/下〜11/上
温暖地   07/下〜08/下   10/下〜03/下
暖 地   08/上〜09/上   11/上〜03/下

ご注意

  萌芽温度は15〜30℃、生育温度は5〜20℃なので、これを外れるときは、加温または遮熱をしてください。

 


152025

萌芽適温

15-30

生育適温

15-20

栽培のポイント

  

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.0

栽培のポイント

  ほとんど中性に近い土壌を好みます。酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


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作付け間隔

1-(2)


栽培のポイント

  連作障害がでますので、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「わけぎ」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに、1平方メートルあたり100gの苦土石灰を施し、よく耕しておきます。




(2) 元肥として1平方メートルあたり完熟堆肥2kgと、有機配合肥料200gをよくすき混み、幅90センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

植えつけ

(1) 種球は茎葉が枯れてから7〜8月までは休眠しているので、それが明けて芽が伸び出すころになってから植えつけるようにします。






(2) 株間15cmほどに植え穴をあけ、種球を2〜3個ずつ、植えつけます。葉先が少し出るくらいの深さです。

(3) 深植えし過ぎると萌芽が遅れて成長が悪くなります。

追肥

(1) 高さが15cmほどになったころ、成長をみて追肥を施します。






収穫

(1) 高さが20〜30cmほどに成長したら、収穫のタイミングです。抜き取って収穫するか、株元から地上3cmほどを残して、葉を刈り取って収穫します。




(2) 刈り取り収穫をしたときは、潅水をかねて液肥を施し、株間に有機配合肥料を追肥しておきます。こうすると3〜4日で新芽が伸び始め、繰り返し数回、収穫できます。

冬越し

(1) 霜が降りるようになると、葉が先端から黄変してきます。ほとんど葉が枯れたら、葉を切り取って、上に完熟堆肥を被せ、冬越しさせます。










(2) 春になってくると、再び萌芽します。成長に応じて、有機配合肥料を追肥として与えます。

(3) 収穫は秋と同じようにできますが、その後、ある程度種球が太ると葉が倒れて枯れ、休眠します。そのタイミングで掘り上げ、土を落としたら風通しのよい日陰で貯蔵しておきます。
  おもな病害虫

  おもな病気としては、黒斑病やべと病、葉枯病、さび病などがあります。また ネギアザミウマやネギアブラムシ、ネギコガなどの害虫の被害もあります。
  「わけぎ」のQ&A

  Q1:「わけぎ」は植えっぱなしにできますか。
  A1:「わけぎ」は、種球を植えっぱなしにすると、病気や害虫の被害にあいやすくなります。葉が倒れて枯れたら、種球を掘り上げ、貯蔵しておきます。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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